和気あいあいと「たまニコ女子交流会」 五ツ星タマリエの山本さんが講演

第4回「たまニコ女子交流会」が5月28日にオンライン会議システム「Zoom」を使って開かれ、飼料製造から種鶏孵卵、卵の生産・流通・加工・販売まで卵のサプライチェーンにかかわる企業・団体の職員や経営者の女性ら25人が参加した。

同会は①女性の目線での卵の消費拡大②なかなか会う機会がない業界の女子との情報交換――をテーマに、㈱技研食品の下園貴子取締役が企画して5年前から開いているもの。昨年は開催を見送ったが、交流できない期間が長引く中、今年はリモート形式で再開した。

今回は、㈱のだ初(本社・岡山県倉敷市)経営管理部所属で、昨年初めて実施された『五ツ星タマリエ検定』の合格者2名のうちの1人となった山本雅子さんが講演。前職が中学校の国語教師だったこともあって検定試験で提案した『たまご好きを育てる、小学校家庭科出前授業』の構想を紹介した。

講演の中で山本さんは、鶏卵消費量は今後、何もしなければ人口減に伴う減少が予想されることから、行政や教育機関と連携しながら、全国の小学生に実際の調理体験とともに卵の栄養やおいしさを繰り返し啓発することで、将来的な消費拡大を図るべきと提言。

自身も実現に向けて行動を始めており、学習指導要領の改訂を踏まえた調理実習案や、家庭で作ってもらうことを目的に授業後に配布するプリンの調理キットを試作したことも説明。最近は貧困に陥っている家庭も増えていることから「たまごが日本の子どもたちを救う! 1人でも多くの人に、卵の素晴らしさを知っていただきたい」と述べた。
出席者全員の自己紹介も行ない、近況や日ごろ感じていることについてなごやかに意見交換。女性や母親の視点から「子どもたちに生産現場を身近に感じてほしい」「卵を割ったことがない中学生も多い」「学校で習ったことは親に伝わる」「思い出は大人になっても残るので大事」などの意見や、卵不足に苦慮している現状、卵の魅力のPRや消費拡大につながる身近な活動、卵サンドの人気上昇、卵について取り上げた最近のテレビ番組などの情報を共有した。