『エッグカーゴシステム』の普及拡大　オランダのジオーボ社

鶏卵輸送の世界標準へ

オランダ・バルネフェルト市に拠点を置くジオーボ（GI-OVO）社は、開発から20年を経て鶏卵輸送の世界標準と言われるようになった『エッグカーゴシステム（EggsCargoSystem）』の日本市場向けのプロモーションを強化する。

『エッグカーゴシステム』は、紙トレイに収容された鶏卵を金属製の搬送ラックや木製パレットと組み合わせて輸送する旧来の方式を刷新するものとして、1999年に開発された。

30卵入りのトレイと、デバイダーと呼ばれる仕切りを使い、パレット（90センチメートル×120センチメートル）に載せて鶏卵を輸送するシステムで、5段積みの場合、1枚のパレットには1万800個の鶏卵を載せることができる。

鶏卵選別機などの装置で鶏卵を収容した後に段積みされたトレイは、手作業で取り扱うのが一般的であったが、『エッグカーゴシステム』の誕生により、産業用ロボットと組み合わせたパレタイジングや、デパレタイジングという先進的なオートメーションの登場を促すトレンドを業界内に創出した。

『エッグカーゴシステム』の最大の特徴は、輸送中の揺れや鶏卵同士の接触により生じる破卵の発生を最小限にするデザイン。トレイとデバイダー、パレットは、プラスチックの経年劣化による損耗を抑制するため、最高品質のバージンプラスチックにＵＶ耐性を高める添加剤を加えた素材で構成されている。

これまでに2億8000万枚以上のトレイと、それに対応するデバイダーとパレットが、114か国の970を超える鶏卵企業に納品され、すでに日本の大手鶏卵企業でも採用されている。

同システムの製造を手掛けるジオーボ社は、2015年にジョルダーノ・ポートリー・プラスト（Giordano Poultry Plast）社を親会社に迎え、2018年に現在の社名となり、イタリアとアメリカ、マレーシアに製造拠点を構えている。

『エッグカーゴシステム』と、ジオーボ社の関連製品については、東西産業貿易㈱機械事業部（電03-3815-3133）、または共和機械㈱営業部（電0868-26-6600）へ。