養鶏用ワクチン工場に投資 ベーリンガーインゲルハイム

グローバルに事業を展開するドイツの製薬会社、ベーリンガーインゲルハイムは4月20日、世界的に拡大している養鶏用ワクチンの需要に応えるため、フランス・ローヌ県サン・プリースト市にあるリヨン・ポルト・デ・ザルブ(LPA)工場に6500万ユーロを投資して最新鋭の製造施設を増設すると発表した。

世界の鶏肉消費量が増加し続ける中、養鶏用ワクチンの需要が拡大しており、現在のLPA工場の生産体制では2020年までに飽和点に達することから、製造施設の増設を決めたもの。

このプロジェクトでは主に世界市場向けの養鶏用不活化ワクチンの製造と出荷を目的に、約1000平方メートルのクリーンスペースを含む3階建ての製造施設の完成を目指している。

5700平方メートルに及ぶLPA工場の増設工事は今年3月から始まっており、2020年春には米国を除く世界市場向けに養鶏用ワクチンが出荷される見込み。

LPA工場にはこれまで22年間、3億5000万ユーロ以上が投資されており、今回の追加投資によって、不活化ワクチンの生産能力は3倍程度増えると見込んでいる。