風水害・猛暑に備えを 農水省が予防減災情報

農林水産省は6月23日、自然災害により農林水産業に大きな被害が発生し、特に豪雨や台風などの風水害による農林水産被害額が増加傾向にあることから、「豪雨や災害等の風水害に備えるための予防減災情報」を発信した。

畜産については、生産局畜産部畜産企画課が「備蓄や非常用電源の確保等を行ない、豪雨や台風襲来に備えましょう!」として、次の5つのポイントを挙げている。

①情報収集=最新の気象情報、警報、注意報を常にチェックしましょう。

②飼料・燃料・飲水などの備蓄=家畜を少なくとも1週間以上飼養できる在庫量を確保しましょう。河川の増水や土砂崩れのリスクも考慮し、分散して保管するなどの工夫をしましょう。飲水の貯留タンクの設置や、くみ上げポンプなどを準備しましょう。

③非常用電源の確保=停電時にも飼養管理、搾乳や生乳冷却を継続してできるよう、地域で連携したり、個々の経営ごとに非常用電源を準備しましょう。発電機のメンテナンスや燃料の確保もしておきましょう。

④飼料作物への対応

⑤家畜の避難

高温対策

また、生産局農業環境対策課が6月1日付で発信した「高温等に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について」の畜産の対策は次の通り。

①飼育密度の緩和、換気扇や扇風機による畜体等への送風や散水・散霧を行ない、家畜の体感温度の低下に努める。

②寒冷紗やよしずによる日除け、屋根裏・壁・床への断熱材の設置、屋根への消石灰の塗布等により、畜産環境の改善に努める。

③良質で消化率の高い飼料の給与、ビタミンやミネラルの追給および清浄で冷たい水の給与に努める。

④観察の頻度を増加させることにより、健康悪化の兆候がないか等、家畜の健康状態をよく把握し、快適性に配慮した飼養管理に努める。

(具体的な家畜への暑熱対策に関する相談窓口は〈公社〉中央畜産会、快適性に配慮した家畜の飼養管理については〈公社〉畜産技術協会のホームページを参照のこと)