都卵協が36回目の「たまごフェスティバル」 国産卵の魅力をPR

チャリティー販売は交流の場に

卵の対面販売やタマリエ検定を実施し、売り上げの一部を東日本大震災の被災地に寄付する『第36回たまごフェスティバル』(主催・(一社)東京都卵業協会)が4月14日、墨田区のJR錦糸町駅南口駅前広場で開かれた。

今回は都卵協と協賛団体・企業が国産鶏卵約1200パックと、鶏卵・ウズラ卵の加工品などを用意。山田昇会長(㈱山七食品社長)は黄色いハッピを着た関係者や、応援に訪れた家族の皆さんに感謝した上で「昨今は卵を特集したテレビ番組が増え、いよいよ本当に『卵の時代』が来るのではないか。本日も多数の来場が予想されるが、皆さんにはご対応をお願いしたい」とあいさつした。

卵加工品も飛ぶように売れた

久松一弘実行委員長(㈱ヤマナシヤ社長)がイベント規定を説明し、参加者による自己紹介タイムを経て午前11時にチャリティー販売がスタート。開始前からの行列には20分以上並んだ人もいて、400円の募金で4パック、500円で5パックと複数購入する姿も見られた。

会員らは集客と販売に奮闘する中で、卵のおすすめの食べ方を提案したり、健康な人であれば1日に2個以上摂取しても問題なく、むしろ積極的に食べたほうが良いとPR。「卵屋さんおすすめの商品ばかりだよ」「イースター(今年は4月21日・28日)には卵料理を食べよう!」とのアピールも行なった。

『タマリエ検定』に真剣に取り組む

より希少な卵を求める人には、名古屋コーチン卵(6個入り)と比内地鶏卵(10個入り)のセットを500円で。キユーピータマゴ㈱によるパネル展示では、食事(卵)によるコレステロール摂取を特別に制限する必要はないことや、人の体内でのたんぱく質利用効率は卵が93.5%で、乳(81.6%)、魚肉(79.9%)などを上回るとのデータが示され、足を止める来場者も。

開始10分後からは100円以上の募金で参加できる『一ツ星タマリエ検定』を実施し、全7問を通じて国産鶏卵の安全性や、その正しい保存方法などを参加者に伝えた(全参加者に卵1パック、全問正解者には卵・認定証・たまごギフト券を贈呈)。採点者によると「1日1個まで」との誤解はいまだ根強く、高齢者層では「卵は常温保存で良い」と考える人が比較的多かったとのこと。

港区から訪れた女性客の1人は「いつも墨田区の友人から日にちを聞いて来ている。コレステロールについては色々なニュースを見るが、結局は安くておいしいからたくさん食べている」と、にこやかに話していた。

用意した全商品は12時10分には完売。山田会長が、それぞれの言葉と行動で卵の魅力を発信した皆さんを称え、イベントを終えた。

イースターイベントも各地で

キリストの復活を祝う『イースター』は、日本でも春を祝う行事として徐々に知られてきた。卵やウサギは復活のシンボルとされることから、これらをモチーフにした菓子やパン、雑貨などを販売する店も増え、近年は東京ディズニーランドと、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンによるイベントもあり知名度が上昇している。今年のイースターは西方協会が4月21日、東方教会が28日。

企業単位の取り組みでは、キユーピー㈱がアンケート回答者に抽選でマヨネーズなどを贈る『たまごと野菜をたべよう』プレゼントキャンペーンを実施し、特設サイトには鶏卵やウズラ卵を使ったおすすめメニューを掲載。㈱のだ初も岡山県倉敷市のたまご専門店「うぶこっこ家」で5月末まで『イースターフェア』を開催中。「たまご屋が作る♪チーズオムライス」「あっぱれなナポリタン」「いちごエクレア」を提供している。昭和鶏卵㈱は「ラブリーエッグ」をイースター限定ラベルで販売。イセ食品㈱は「森のたまご」の購入で景品が当たる『LINEでかんたん応募 うちのハッピーイースターキャンペーン』を実施した。

㈱ホクリヨウは「PG卵モーニング」の購入者にたまご券が当たるキャンペーンを、JA全農たまご㈱はテーマに沿った卵料理を調理・撮影しSNSに投稿すれば景品が当たるキャンペーンを実施(どちらも本紙既報)。さらにJA全農たまごは、山梨県などでスーパー48店舗を運営する㈱オギノとのプレゼント企画も展開している。

日本モウルド工業㈱は、今年も直売店などに向けてイースターのロゴやイラスト入りモウルドパックの利用を提案。伊藤ハム㈱は食肉加工品のパッケージをイースター仕様としている。