生産者積立金と協力金は前年度通り 鶏卵生産者経営安定対策

令和2年度から始まる第4期鶏卵生産者経営安定対策事業の「価格差補てん事業」と「成鶏更新・空舎延長事業」の内容が明らかになってきた。

価格差補てん事業は、毎月の標準取引価格が補てん基準価格(令和2年度は183円)を下回った場合、経営規模にかかわらず、その差額の9割を補てんする(上限は補てん基準価格と安定基準価格の差額)もので、参加するには成鶏更新・空舎延長事業への協力金拠出が要件となる。補てん財源となる積立金は国の1に対し生産者7の割合で、生産者積立金は前年度と同じ鶏卵1キロ当たり4.90円(このほか高卵価月積み立てがある)。

成鶏更新・空舎延長事業は、毎日の標準取引価格が安定基準価格(令和2年度は161円)を下回った場合、その下回る日の30日前から、上回る日の前日までに成鶏を出荷し、その後60日以上鶏舎を空けると、生産者に奨励金(空舎期間60~90日未満は1羽210円で10万羽未満の生産者には同310円。空舎期間90~1200日未満は同420円で10万羽未満の生産者には同620円)、食鳥処理場には1羽47円を交付する。財源となる協力金は国の3に対し生産者1の割合で、生産者の協力金は前年度と同額の鶏卵1キロ当たり30銭。

新規の「鶏卵の需給見通し作成事業」もある。事業実施主体の日本養鶏協会では業務方法書を作成して農水省の了解を得て、生産者に説明し、契約を結ぶ予定。