日本食鳥協会が日本KFCに感謝状 国産チキンの消費拡大などに貢献
(一社)日本食鳥協会(佐藤実会長)は「国産とり肉の日」の10月29日、主力商品「オリジナルチキン」の提供などを通じて国産チキンの消費拡大に貢献している日本ケンタッキー・フライド・チキン㈱(近藤正樹社長―本社・横浜市西区、日本KFC)に感謝状を贈呈した。
日本KFCは1970年の創業から大事にしているおいしさへのこだわりを伝承・実践・進化させており、「オリジナルチキン」には国内産ハーブ鶏を使用。認定工場でカットされた原料は、鮮度を保つためにチルド・冷凍便で各店舗に毎日配送され、店舗では認定資格を取得した調理担当者(チキンスペシャリスト)が約20の調理工程で手作りし、ふっくらジューシーに仕上げている。
東京都港区の浜松町東京會舘で開いた感謝状贈呈式で、あいさつした日本食鳥協会の佐藤実会長は「本日は『国産とり肉の日』の記念日である。6年目を迎えた国産鶏肉市場活性化事業の中で、中食・外食産業の雄で国産チキンの消費拡大に貢献し続けている日本KFCに感謝を申し上げたいと思っていた。関係者に話をうかがったところ、来年が創業50周年とのこと。国産チキンの消費拡大に限らす、生産基盤の拡大や品質向上にどれほど貢献していただいてきたか計り知れない。
創業者のカーネル・サンダースの自伝によるとフライドチキンは米国における〝もてなし料理〟だと確信していたとのこと。フライドチキン、マッシュポテト、チキンの皮が入ったグレービーソース、熱々のビスケットに新鮮な野菜を添えて出せば、誰にとっても米国の食卓では一番素晴らしいもてなしになると言っている。
この考え方を十分に踏まえて日本KFCは、日本のマーケットで独自戦略の下、『おいしさ、しあわせ創造』という企業理念にのっとり、あらゆる顧客に最良のもてなしを届けるために尽力されていることに対し、改めて敬意を表する。
中食・外食産業での消費税増税の影響が懸念される中、昨今の日本KFCのテレビCMを拝見すると、みんなが興味を引くランチの提供や曜日限定のキャンペーンを実施するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを感じるのは私だけではないと思う。国産チキンの生産基盤は、数年前からの設備投資の効果が大きくて盤石な状態であり、日本KFCの業容拡大に大きく期待している。
我々は『国産とり肉の日』の認知度を上げるために現在、全国各地で国産チキンまつりの開催や地鶏肉プレゼントキャンペーンを実施している。国産チキンのシンボルマークの普及・定着にも取り組んでおり、日本KFCでもパッケージなどにシンボルマークを採用していただきたい」などと述べた。
日本KFCの近藤正樹社長に、佐藤会長から感謝状、国産鶏肉市場活性化事業実行委員会の辻貴博委員長(貞光食糧工業㈱社長)から国産チキンのシンボルマークが入った記念の盾が贈られた。
近藤社長は「日本KFCは1970年に1号店をオープンして以来、一貫してカーネル・サンダースの思いを受け継いできた。『おいしいもので社会の人々を幸せにする。心を込めて安全でおいしいフライドチキンを作り、最高の状態でお客様に提供して幸せになっていただく。そして自らも幸せになり、周りの人も幸せになる。その輪をどんどん広げていこう』ということである。そのために原材料、調理法、品質にこだわり、商品、サービス、お店をピカピカの状態にしてきた。
特に原材料のチキンに関しては一切の妥協はない。1970年代と80年代にKFCの米国本社からの勧めで輸入チキンを検討したこともあったが、安全・安心で良質なものを安定して確保する観点から国産チキンで取り組んできた結果、お客様からの『おいしい。また食べたくなる』という評判が広がり、店舗数もどんどん増えていった。今では北海道から沖縄・石垣島まで全国で約1130店舗となり、チキンと言えばケンタッキーと言われるほど、チキン専門店として認知されるようになった。
これも食鳥産業の皆様に安全・安心な国産チキンを日々、お届けいただいたことによるものであり、ある意味、日本KFCの歴史は食鳥産業と共にある。品質や数量、物流などの多くの場面で支えていただいた。改めてお礼申し上げる。
鳥インフルエンザ発生による危機対応で、一部の商品で輸入チキンを使ったことがあったが、2015年以降はすべてのメニューで100%国産チキンになった。以前もほぼ国産であったが、100%にしたことで、お客様や従業員にも分かりやすいメッセージになった。日本KFCは来年50周年を迎える。国産チキンをどんどん盛り上げていきたい」などとお礼を述べた。
また、日本KFCの岡部勇次取締役執行役員商品本部長が「KFC創業50年の取り組み」について、創業から「フレッシュ、ヘルシー、ハンドメイド、そしてホスピタリティー。カーネル・サンダースからの教えをしっかりと守ってきた」と述べた。
オリジナルチキンのおいしさの秘密として、①KFC登録飼育農場は全国に約200か所②生後38日前後の国内産ハーブ鶏(中びな)を厳選③厳しい認定基準をクリアした全国6社・7か所のKFCカットチキン生産認定工場で国内産ハーブ鶏を独自の9ピースにカット④鮮度を保つためにチルド・冷凍便で毎日店舗に配送⑤日本独自の認定資格であるチキンスペシャリストを導入⑥調理は約20工程――などの特徴を紹介。
チキンを使った商品のほとんどは、生の鶏肉を店舗で調理し、チキンフィレサンドは日本で最初に発売され、世界のKFCに紹介された人気商品でもある。また、クリスマスにフライドチキンを食べる文化を定着させたのは日本KFCだけ。今では全国1128店舗(9月末時点)の約3割が直営店、約7割がフランチャイズ(50社のオーナー)で運営し、オリジナルチキンは年間約2億3100万ピース(約3万トン)を販売している。
創業者のカーネル・サンダースが〝誰にも真似できない本物のフライドチキンでお客様に喜んでいただく〟ことを大切にしていたことにも触れ、「おいしさへのこだわりをこれからも継承していく」などと述べた。