新型コロナ、農家向け特別融資 日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は3月11日、新型コロナウイルスで経営に影響を受けた農家などを対象とした、5年間の実質無利子や実質無担保、融資枠の拡大などを柱とした農林漁業セーフティネット資金などの特例措置と、個人事業主や中小企業向けの「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の開始を発表した。
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」は、最近1か月の売上高が前年または前々年と比較して5%以上減少していると無担保で利用できる。限度額は国民生活事業(個人事業主など)6000万円、中小企業事業3億円。借り入れから3年間の利率は基準利率から0.9%下げ、残った利率で発生する利息も別途決定される実施機関(中小企業基盤整備機構が想定されている)が補給するため、3年間は実質無利子になる。
利子補給の適用要件は、①個人事業主は要件なし②法人の小規模事業者(従業員20人以下、卸売・小売り・サービス業は5人以下)は「売上高15%以上減少」③中小企業は「売上高20%減少」。1月29日以降に公庫の「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」などを経由して借り入れた場合は、制度をさかのぼって適用できるとしている。
詳細は本店農林水産事業本部(0120-926-478)や国民生活事業本部(0120-112-476)、中小企業事業本部(0120-327-790)、全国の支店へ。3月は休日電話相談も受け付けている。
このほか、各地の自治体や信用保証協会、各都道府県所在地の「よろず支援拠点」、中小企業基盤整備機構、商工会議所などでも、融資などの相談を受け付けている。
学校給食の食材費国が4分の3補償
農林水産省食料産業局は3月11日、食品流通課長とバイオマス循環資源課長の連名で、3月2日以降の臨時休校により給食用食材などの発注が取り消しとなった事業者に特段の配慮を行なうよう文部科学省が依頼したことを受けて、事業者への食材費などの支払いにかかる金額の4分の3を、国から市町村に支援することを関連団体に通知した。
臨時休校となった学校などに食材を納入している食品事業者や農業者は、納入先の学校や食材納入業者に速やかに相談するよう、関係団体を通じて呼びかけている。