サノボテクノロジーが『グレーダープロ』発売 養鶏場・GPセンター向け製品を本格的に紹介

サノボテクノロジー㈱(SANOVO、マルコ・ティルグナー社長―本社・東京都港区)は近年、日本市場のGPセンター向けに単一卵を管理するグレーディングシステム『グレーダープロ』を発売した。アジア市場向けには、これまでバッチ管理するグレーディングシステム『アルファ』と『アルデンタ』を販売している。

『グレーダープロ』の処理能力は、中規模向けが毎時2万7000卵(75ケース)、3万9600卵(110ケース)、5万4000卵(150ケース)、7万9200卵(220ケース)。中国や米国市場などの大規模向けが大規模向けが毎時14万4000卵(400ケース)、21万6000卵(600ケース)、25万4000卵(800ケース)。クラウドにデータを保管するため、スマートフォンやタブレット端末で在庫や選別状況などのライブデータを確認でき、どこにいても、生産の最適化を図ることができる。

また日本では、サノボは割卵機のメーカーとのイメージが強かったが、2006年以降は世界中の養鶏場や孵卵場向けに数多くのオートメーション・ソリューションを提供している。日本では2020年以降、養鶏場向けに「ファームパッカー」や機械式「スタックパレタイザー」、種鶏場向けに種卵の全自動パッキングシステム「ハッチパフォーマンスライン」、GPセンター向けに機械式「スタックパレタイザー」や「デパレタイザー」などを本格的に紹介し、導入が進んでいる。

より多くの鶏卵を搬送できる『スタックパレタイザー』

サノボでは養鶏場からGPセンターまで、すべての工程で自動化する技術を持っており、より多くの鶏卵を搬送できるパレット搬送を推奨している。新しい機械式「デパレタイザー」と「スタックパレタイザー」は、6軸式パレタイザー・デパレタイザーに比べてメンテナンスが非常に簡単で、導入にかかるコストも抑えることができる。最大能力は毎時4万~8万卵(オプションで毎時9万卵)。

機器のメンテンスについても、日本のサノボではサービスエンジニアを抱えており、これまでも鶏卵加工場や養鶏場で数多くのメンテナンス業務をこなしている。

サノボテクノロジーオランダは、1956年に卵選別機の製造会社、スタールカット社(STAALKAT)としてオランダのアールテンに設立され、鶏卵の選別・包装と加工のための技術開発を進めてきた。2006年にサノボテクノロジーグループ(本社・デンマーク)の一員となり、養鶏場・種鶏場・GPセンター向けのすべての機械はオランダのアールテンで開発・製造され、世界中に出荷されている。

グローバル市場ではここ数年、中国やアメリカ市場が非常に好調で、これまでに数多くの大型の洗卵選別機を販売してきた。アジア市場やオーストラリアでも多くの機器が導入されている。2023年はサノボとして過去最高益を記録し、業界のリーディングカンパニーとして鶏卵加工分野だけでなく、養鶏場やGPセンター向けにも最先端の機器を提供している。

1月30日から2月1日まで米国アトランタで開かれた養鶏展示会「IPPE」では、最新の機器を紹介した。

また、4月24日から26日まで名古屋市のポートメッセなごやで開かれる「国際養鶏養豚総合展2024」(IPPS)では、最新の割卵機「ブレーカープロ6」、種鶏場向けパッキングシステム「ハッチパフォーマンスライン」を展示する予定。

日本のサノボでは「この機会にサノボテクノロジーの養鶏場・種鶏場・GPセンター向けの機器について興味を持ってほしい」としている。