「飼料用米の増産」呼びかけるメッセージ発信 日本飼料用米振興協会
(一社)日本飼料用米振興協会(海老澤惠子理事長―事務局・東京都中野区)は、飼料用米の普及に向けて、このほど「飼料用米の増産」を呼びかけるメッセージ発信した。ここ数年の飼料用米の作付面積が減少傾向で推移していることから、〝いま日本農業とその未来が問われている〟として発信したもの。
メッセージでは「水田産業政策が3年前に転換し、『水田転作』の重要課題が宙に浮く形になった。現時点で確認したいことは、この転作の行方である。
私たちの主張は、飼料用米は『水田転作』ではなく『水田本作』。水田本作として飼料用米を増産し、定着させていくことが本筋で、わが国の食料の安全保障に寄与すると考えるからである。
今回のコロナ禍で、世界の食料生産問題が注目を浴びており、農業と畜産が食料問題の要であることが分かった。農業と畜産の連携が重要で、その中で日本ができる農産物としてまず重要なのは米である。米作は連作障害がなく、毎年同じ田んぼで生産できる。
日本の農業・農村の現状は将来に向けて持続可能なのか、とても危惧される。さらに世界的な異常気象や大規模災害、感染症の流行など、これからも私たちの食料生産を脅かす地球規模の環境変化が予想される。
消費者も日本の農業・食料問題を自分の問題として関心を持ち、国産の飼料用米による畜産物の利用を広め、できるところで関わりながら、生産者をはじめ流通、企業、研究者らと共に、持続可能な日本農業の発展と食料自給率・飼料自給率の向上のために、取り組んでいかなければと思う」などと強調している。