ハイテム 中国で種鶏設備完工 中国最大の鶏卵インテ徳青源向け
(株)ハイテム(安田勝彦社長―本社・岐阜県各務原市テクノプラザ2-10)は、昨年秋に中国最大手の鶏卵インテ、徳青源(本社・北京)から受注した種鶏用直立ベルトケージ18棟のうち、2棟分を5月中旬に完工させ、引き渡しを完了した。日本で据え付け工事の研修を受けた同社工場のスタッフが中心になり、ハイテムからの技術者の指導を受けて据え付けを行なった。
徳青源の主力事業はブランド卵の生産販売であるが、ハイライン社との提携を機に、バイオセキュリティを徹底した原種鶏から種鶏まで一貫の種鶏基地を安徽省黄山に建設して素ヒナ事業に進出しており、5月15日に中国全土の主な鶏卵生産者約150人を招待して今回完成した種鶏設備の見学会を行なった。
徳青源は来年上場する予定で、上場で得られる自己資金を活用し、ブランド卵を生産するコマーシャル鶏を1000万羽に、種鶏を100万羽に拡充する計画を立てている。
今回完工したハイテム種鶏用直立ベルトケージは、中間通路付きの4段5列86.4メートル、1棟当たり収容羽数はメスベースで2万8000羽で、ケージ、給餌機、集卵機、除糞機などの機器仕様は、ハイテムが日本国内に納入しているものと全く同一である。
中国政府は、労働者の所得を5年間で倍増する方針を打ち出しており、採卵農場でのオートメーションへの関心が急速に高まっている。
ハイテムでは、日本での養鶏設備事業を中核としながら、中国では10%のシェア(量的には日本の100%に相当する)を目標に、大型プロジェクトを展開する先進大手を中心に事業展開していきたいとしている。
なお、6月下旬には、徳清源の鐘社長ほかスタッフ数名が同社の設備拡充計画検討のために来日し、ハイテムの稼働展示センターを訪問する。
【完工したハイテム種鶏用直立ベルトケージ(上)。完工した種鶏舎を訪れる中国の鶏卵生産関係者(下)】