カナエフーズ 筑波工場に新工場を増設

キユーピー(株)の子会社で、鶏卵加工品などを製造している(株)カナエフーズ(吉本悟社長―本社・東京都府中市住吉町5―13―1)は、かねてから筑波工場(茨城県水海道市)の敷地内に建設していた新工場が完成したことから、昨年12月10日に見学会を開いた。
同社は、全国に9工場を展開しているが、筑波工場は冷凍品の専門工場で、オムレツや錦糸卵(夏季)、卵スプレットなどを製造している。関東エリアのマーケットを開拓するために、平成10年に操業を開始したが、開拓が思いのほか進み、手狭となったことから新工場を建設したもの。総投資額は約25億円。
吉本社長は「国内のいろいろな業種業態がデフレに対応するために、中国やベトナム、タイに進出しているが、我々は数年前からタイ、中国を焦点にして調査した結果、現時点で卵加工品については、コスト的、品質的にも、他の食品のような格差が出るものではないという見解を持っているため、国内に投資した」としている。
新工場は3階建てで、延べ床面積は約6,150平方メートル。1階はキユーピーグループの物流会社である(株)キユーソー流通システムの冷凍・冷蔵倉庫で、2階がカナエフーズの加工場となっており、生産工程と冷凍・冷蔵倉庫が直結している。
生産能力はオムレツが年間2,400トンで、錦糸卵が同1,800トン。錦糸卵の製造ラインはまだ設置されていなかったが、オムレツのラインは5つ設置し、12月から順次稼働させるとしていた。
3階には従業員の厚生施設と、製品の品質管理室を設置している。新工場の稼働に合わせ、従業員を30人増員する。
筑波工場の2002年9月期(平成13年10月~14年9月)の総生産量は約6,000で、売上高は約26億円。2003年度は、既存工場と新工場を合わせて総生産量約7,500トン、売上高約33億円を見込んでいる。

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