新タイプの手指消毒液『フィーネイーネ』 養鶏場などの畜産現場に提案 フィーネ薬品

逆性石けんとアルカリ剤(水酸化カルシウム)を混合

フィーネグループのフィーネ薬品㈱(今平博康社長―本社・東京都中央区)は、このほど養鶏場などのバイオセキュリティ資材として『フィーネイーネ手指消毒液』(以下フィーネイーネ)を発売した。

新タイプのアルカリ性消毒液だが、使い方は従来品と同じで手指などに噴霧して伸ばし、すり込むだけ。サイズは100ミリリットル(スプレーボトル入り)から20リットルの大容量まで幅広く用意。既存のスプレー容器にも詰め替えられる。

フィーネイーネは、アルカリ環境下では逆性石けんの消毒効果が向上するとの知見から開発された消毒液。主成分の濃ベンザルコニウム塩化物は逆性石けんの一種で、外皮用殺菌消毒剤として一般的な手指・皮膚消毒だけでなく、手術部位、皮膚感染症、結膜嚢などにも使われている。

これにアルカリ性の水酸化カルシウムを合わせることで、細菌やウイルスの不活化に優れる上、肌にはやさしい消毒液とした。昨年10月には新たな手指消毒剤として厚労省から指定医薬部外品の承認を得ている(承認番号30400DZX01288000)。

同社は、フィーネイーネの特徴について「逆性石けんだけでは冬季の低温下や、養鶏場のように有機物に汚染されやすい環境下では効果を期待しにくい。また、ノロウイルスなどエンベロープのないウイルスには有効でなく、この欠点を補うために水酸化カルシウムを混合したのがフィーネイーネである。フィーネイーネは安全で、他の消毒剤よりも優位性のある消毒剤と言える」と説明している。

ノンアルコールタイプで揮発性がなく、火気厳禁の危険物ではない。保存・使用時の制約も少く開封後も1年間は効果が続く。問い合わせはフィーネ薬品(電03-3564-7287)へ。