『マイコソーブLR』発売 オルテック・ジャパン

低カビ毒リスクシナリオ向けのカビ毒吸着材

オルテック・ジャパン合同会社(中山圭社長―本社・福岡市)は、発売から25年以上のカビ毒吸着材ブランド「マイコソーブ」の新製品『マイコソーブLR』を日本国内で発売した。

『マイコソーブLR』は、カビ毒検査などの結果でカビ毒リスクが低いと判断される場合や、カビ毒に対する感受性が一般的に低いとされる肥育期の単胃動物などへの給与を想定した〝低カビ毒リスクシナリオ向け〟の新しいカビ毒吸着材。主な特長は、①カビ毒に対する継続的防御策として基本の備えとなる②給与量が少くて済む③費用対効果が高い――などで「マイコソーブ」シリーズの充実により、畜種・ライフステージの違いや、使用する飼料の種類などによって大きく異なる生産現場でのカビ毒リスクを、より適切に管理できるようになった。

『マイコソーブLR』は、カビ毒を吸着する能力に注目して選抜された特定の酵母菌の加工物を主な吸着成分としており、『マイコソーブAプラス』と同じ天然由来カビ毒吸着材。

既存の『マイコソーブAプラス』は、吸着成分として、選抜された酵母の細胞壁から抽出される成分に加え、特定株の藻類を配合している。より高いカビ毒リスクへの対処策としてや、カビ毒の影響を一般に受けやすいとされる繁殖用個体や若齢期、反すう動物などへの給与に最適で、発売以来多くの農場で利用されている。

『マイコソーブLR』と『マイコソーブAプラス』の両選択肢を提供するにあたり、オルテックは実際の飼料などをカビ毒検査にかけて、正確なカビ毒リスクレベルを把握したうえで最適な製品を選択するよう強く推奨している。また、飼料原料の質の変動などに伴ってカビ毒リスクは短期間で変化するため、定期的にカビ毒検査を実施し、リスクの変化に伴い『マイコソーブLR』と『マイコソーブAプラス』を切り替えることが最善だとしている。

ユーザーや業界関係者のこまめなカビ毒検査をサポートするため、オルテックは昨年、カビ毒マネジメントプログラムに『RAPIREAD(ラピリード)』というポータブル検査機を用いたカビ毒検査サービスを加えた。既存の『37+カビ毒検査』と比べると、分析対象のカビ毒の種類は限定的となるが、分析レポートの発行までの時間が短く、より手軽かつ頻繁に水畜産用飼料や飼料原料などのテストを実施できる。

オルテックでは「1990年代よりカビ毒を研究しており、初代製品である『マイコソーブ』を25年ほど前に発売したカビ毒研究と対策のパイオニアである。『37+カビ毒検査』では、これまでに世界で5万件に迫る検体を扱ってきた経験があり、積み重ねてきた情報と経験や知見に基づいて、畜産や水産養殖にカビ毒が及ぼすあらゆる悪影響を低減できるよう尽力してきた。今回の新製品発売はこの取り組みの中で、いかに多くの生産者をより良くサポートできるかを真摯に検討した結果である。これからも持続可能な畜産の実現に貢献できるソリューションの提供に尽力していく」などとコメントしている。

『マイコソーブLR』は25kg紙袋入りで、対象畜種は鶏、豚、乳肉牛、水産養殖など全般。推奨給与量は鶏・豚が0.5~1kg/飼料トン、乳肉牛が10~20g/頭/日。

問い合わせは同社(電092-718-2288)へ。