変動要因の多い今年の卵価を占う
2020(令和2)年の鶏卵相場(東京M基準)は、4月中旬まで前年を上回って推移したものの、新型コロナウイルス対策として2月下旬以降、学校の休校やイベント自粛要請、緊急事態宣言発令、飲食店などへの時短営業要請、不要不急の外出自粛要請などが相次いだため、業務・加工需要が大幅に減少して急落。特に9月以降は大幅な前年割れで推移し、年末には西日本を中心に鳥インフルエンザの被害が甚大となったが、相場への影響は少なく、年間平均は前年を下回る170円にとどまった。今年は、ひなえ付けの動向などから生産増への可能性を残す一方、鳥インフルエンザや新型コロナなどの影響が例年以上に不透明な中、鶏卵業界の有識者11人に今年の卵価を占っていただいた(11人の年間平均は182円)。