『いいたまごの日』オンラインイベント 映画「461個のおべんとう」ともコラボ

「たまごニコニコ料理甲子園」決勝大会表彰式と、きじまりゅうた氏の料理教室

(一社)日本養鶏協会(齋藤利明会長)と、(一社)日本卵業協会(米山大介会長)は11月5日、卵の知識と魅力の啓発・普及を図る『いいたまごの日』オンラインイベントを共催。第6回「たまごニコニコ料理甲子園」決勝大会表彰式と、人気料理研究家のきじまりゅうた氏の料理教室「コロナに負けない!たまごで勝負めし」を催し、イベントのもようを動画配信サイト「YouTube」で中継した。

新型コロナウイルス対策のため、メイン会場とした東京家政大学と、料理甲子園決勝大会の出場高校6校、両団体の役職員や運営スタッフが使う会議室をウェブ会議システム「Zoom」でつなぎ、各室とも密にならないよう人数を制限。

冒頭あいさつした日卵協の米山会長は、イベントの参加者や視聴者に向けて「日本人は年間338個の卵を食する、本当にたまご好きの国民」であることなどを紹介。料理研究家・たまごソムリエの友加里さんが司会を務め、〝たまご焼き〟が作中で重要な役割を果たす映画「461個のおべんとう」の兼重淳監督と、原作者の渡辺俊美さんが料理甲子園の特別審査員として参加し、同映画の内容も紹介するなどイベントを盛り上げた。全プログラムの終了後、日鶏協の国産鶏卵に関する普及啓発問題検討委員会の彦坂誠委員長が「このイベントを通じ、さらに卵を好きになっていただきたい」と呼びかけて閉会した。

たまニコ料理甲子園、応募数は昨年の倍に

グランプリの「黄金のW卵焼売」

「ふわっともちっとカラフルロール!」

「fried egg 肉巻きフライ」

今年は全国の教育機関でも、様々なイベントが中止となり、生徒たちの活躍の場が失われたためか、第6回「たまごニコニコ料理甲子園」への応募数は、昨年の2倍を超える約1500人に急増。一次・二次予選を経て、選ばれた6校の代表の作品がオンライン中継で紹介された。

審査員は、スタジオ食(くう)の牧野直子代表(料理研究家、管理栄養士、審査委員長)と、東京家政大学の峯木眞知子教授・副学長(管理栄養士、農学博士)、料理研究家のきじまりゅうた氏、前述の映画『461個のおべんとう』原作者の渡辺俊美氏と兼重淳監督が担当。

各代表があらかじめ作成した各校の概要や作品を紹介する動画と、調理工程をカットなしで記録した動画をもとに、事前審査を実施し、『いいたまごの日』当日の最終審査で協議した結果、いずれも僅差だったものの、グランプリは近畿エリア、福知山淑徳高校の衣川侃汰さん(作品名=黄金のW(ダブル)卵焼売)が獲得。賞金の10万円と副賞のたまご1年分(1日2個で730個)が贈られた。

準グランプリ(賞金5万円とたまご半年分=365個)は中国・四国エリア、進徳女子高校の坂田未来さん(ふわっともちっとカラフルロール!)。特別審査員賞は北海道・東北エリア、福島東稜高校の遠藤希美さん(Fried egg 肉巻きフライ)。栄養満点賞は九州・沖縄エリア、長崎県立島原商業高校の小谷真鈴さん(栄養満点オムレツ)。アイデア賞は北陸・東海エリア、三重県立四日市農芸高校のチーム「アグリー’s」(代表=原田翔伍さん、みえの幸ギュッ!卵卵〈ランラン〉らいす)。彩(いろどり)賞は関東エリア、千葉県立千葉女子高校の福間佳暖さん(ふわたま!アボカドサラダのせ)が受賞した。

卵で免疫力アップ、レシピを楽しく紹介

参加者とコミュニケーションを取りながら調理したきじまりゅうた氏

冷凍卵のフリッター

厚焼きたまごのチーズサンド

昨年に続き、『いいたまごの日』の料理教室を担当したきじまりゅうた氏は「コロナに負けない!たまごで勝負めし」のタイトルで「冷凍卵のフリッター」「厚焼きたまごのチーズサンド」の作り方を、東京家政大学からオンラインで視聴者に伝授。

フリッターは、冷凍卵と白菜の葉に、塩を加えたメレンゲと炭酸水、小麦粉でつくった衣をつけて揚げたもの。チーズサンドは、パンとチーズ、卵を卵焼き用のフライパンで焼いて、分厚い卵サンドにした料理。

参加した各校の生徒と楽しく会話しながら、冷凍卵は170℃の油で8分揚げ、菜箸で固さをみながら見事に半熟に仕上げたほか、フライパンでチーズをカリカリに焼き、スクランブルエッグから厚焼き卵を作るなど、プロならではの技を披露した。