日本食品標準成分表の七訂データ更新で通知 鶏卵公取協
通常の鶏卵は更新前の値
日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータが昨年12月に更新されたが、そのうち備考欄と本文の一部が4月27日に更新された。更新された105食品のうち鶏卵について、ビタミンの数字が高くなっていたことから、鶏卵公正取引協議会(鶏卵公取協)が確認を進めた結果、新しいデータを採るためのサンプルに栄養強化卵が含まれていたことが分かったため、その旨と必要な対応についての記述を加えたもの。
鶏卵公取協は、改訂内容と経緯をまとめた「鶏卵公正取引協議会からのお知らせ」文書を発出し、ホームページや関連団体などを通じて周知を図っている。
鶏卵公取協によると、栄養成分の改訂内容は【別表】の通り。「全卵・生」(可食部100グラム当たり)についてはビタミンEが4.1ミリグラム、ビタミンDが3.4マイクログラム増えているなど、数値が変わっている。
これらのビタミンの増加について鶏卵公取協事務局と文部科学省の担当部署が確認を進めたところ、今回のデータ更新のための試料(サンプル)に、栄養強化卵が含まれていたことが分かった。
対応として、今回のデータは残すものの、備考欄に「試料:通常の鶏卵(栄養成分が増減されていないもの)、栄養強化卵」と示し、本文の留意点にも「今回の調査試料には特殊な栄養強化飼料を給与した鶏卵を含むため、トコフェロールα等の値は通常卵(飼養標準等に沿って必要栄養量を給与した採卵鶏の卵)より大きい。特殊な飼料を給与していない通常の鶏卵の情報は、本報告で更新される前の成分表2015年版(七訂)を参照のこと」との文言を入れることにした。
鶏卵公取協は「これにより、通常の鶏卵の成分値は、従来の日本食品標準成分表2015年版(七訂)であることが明確になりました。今年は同成分表の2020年版(八訂)が公表される予定です。鶏卵のデータが更新されるかどうかは不明ですが、動向に十分留意して、表示ラベルの切り替えなどの準備をお願いします。ただ、ラベルの表示内容が七訂からと明示されている場合など、七訂からデータを引用していることが明らかであれば、間違いではありません。一方、鶏卵公正競争規約では、規定上『最新版の成分表を使用する』こととなっていますので、速やかに八訂に対応することが望ましいと考えます」としている。
質問などは鶏卵公取協事務局(電03-3297-5516)へ。