日中韓が越境性動物疾病で協力 3か国農業大臣共同声明
今回で3回目となる日中韓3か国の農業大臣会合(TAMM)が11月10日に中国の北京市で開催され、農村の活性化や、環境保全型農業、食料安全保障、動植物疾病管理、地域農業協力などについて意見を交換し、共同声明を採択するとともに、農村活性化における農業協力に関する覚書に署名した。
第3回大臣会議には、議長国の中国から韓長賦(カン・チョウフ)農業農村部長、日本から吉川貴盛農林水産大臣、韓国から李介昊(イ・ゲホ)農林畜産食品部長官が出席し、農業における共通の課題の解決策について協議した。
共同声明の中の、「動植物疾病管理と畜産業に関する協力」では、第2回TAMM(2015年9月・日本)で署名した「3か国間の越境性動物疾病への対応に関する協力覚書」以来の進捗状況を高く評価。そのうえで「動物健康情報の共有、疾病の監視、報告、疫学調査、ウイルスその他の物質の交換、診断方法とワクチンに関する研究開発、高病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、アフリカ豚コレラのような越境性動物疾病に関する共同研究の取り組みをさらに強化することにより、協力覚書の下での協力活動のフォローアップを精力的に実施していく。特に、アフリカ豚コレラのような越境性動物疾病の脅威が増加しており、効果的な国境管理のための3か国間の協力が強化される必要がある」として越境性動物疾病への対応協力のための3か国の畜産担当者間の会合の開催を決定した。また、家畜の育種環境や畜産業の発展を含む重要な課題について定期的に協議することでも合意した。