新技術の鶏卵品質測定ロボット「エッグザミネーター」 ヘンドリックス社が導入

鶏卵品質のさらなる向上へ

新技術を使った鶏卵品質測定ロボット「エッグザミネーター」

採卵鶏の育種改良を行なうヘンドリックス・ジェネティックス社(タイス・ヘンドリックス社長―本社・オランダ、ボックスミア)は、新しい技術の鶏卵品質測定ロボット『エッグザミネーター(Eggxaminator)』を開発し、育種プログラムへの適用を始めた。

鶏卵品質測定ロボット『エッグザミネーター』は、同社子会社のヘンドリックス・ジェネティックス・イノベーションズと、オランダのブレインポート・アイントホーヘン(フィリップス、ASLM、VDLなどの企業の本拠地)地区の技術パートナーが共同で開発したもの。「マシンビジョン技術」を使用して、①卵重②容積③卵形④輝度⑤色と均一性⑥粗さ/砂状⑦ヒビ/小さな破損⑧ホワイトスポット⑨褐色スポット⑩卵殻全体の模様の度合いを示すマモリング(大理石状)――の10種類の鶏卵外部品質特性に焦点を当てて、高い精度と一貫性で鶏卵外部表現型のデータを収集する。

マシンビジョンは、画像ベースの自動検査・分析を行なう際に使われる技術。鶏卵の評価にこのマシンビジョンを採用することによって、鶏卵外部(卵殻質)表現型に関する、より正確なデータを収集し、人間の誤りや主観の可能性を排除することができる。

動物育種の分野における今回の新技術の革新は、一般的な遺伝子評価に使用されている遺伝的手法に適用されるだけでなく、育種プログラムを実行する上で最も重要な部分であるデータ収集にも適用される。特に正確なデータ収集は、育種プログラムの中心で、伝統的な選抜方法とゲノム選抜のいずれであっても、顧客のために強化されたパフォーマンス特性をもたらす(ゲノム)育種価を計算するためには、個体または家系レベルのデータを持つ必要がある。

正確なデータを育種プログラムの中心に置いて改良に取り組んでいるヘンドリックス・ジェネティックス社では『エッグザミネーター』の導入によって「鶏卵外部品質特性を、一貫性の高い測定量で評価することができることに非常に興奮している」とコメントしている。

同社では、すでに卵質検査研究室に『エッグザミネーター』を導入し、スケールアップした高い制度と一貫性で鶏卵の外部表現型のデータを測定・収集。今後、ヘンドリックス採卵鶏の鶏卵品質育種プログラムの中で、さらに高品質な卵による利益の向上に努めていくことにしている。