米国トウモロコシと大豆の収穫予想 上方修正で価格も下落

米国農務省(USDA)は、8月12日に公表した農産物需給予測月報(WASDE)で、トウモロコシやマイロ、大麦、大豆などの収穫量予想を上方修正した。シカゴ市場では、中国の人民元切り下げで米国産穀物の輸出環境が悪化するとの見通しに続き、単収が事前予想に反し前月を上回ったため、12日のトウモロコシの期近物は1ブッシェル3ドル84セント前後から3ドル46セント前後まで、大豆は9ドル80セント前後から9ドル15セント前後まで一時急落した。
8月19日現在は、トウモロコシ3ドル67セント、大豆9ドル22セント前後で推移している。WASDEの大豆とトウモロコシの報告概要は次の通り。
トウモロコシ=今秋収穫する2015/16年度産新穀の予想収穫量は、前月予想より1億5600ブッシェル多い136億8600万ブッシェル(前年度比5億3000万ブッシェル減)、収穫面積は前月と同じ8110万エーカー、単収は2ブッシェル多い168.8ブッシェルとなった。
輸出量が前月予想から2500万ブッシェル減り、国内需要は価格の下落などを見込んで6500万ブッシェル増加したが、期末在庫は1億1400万ブッシェル多い17億1300万ブッシェル(前年度比5900万ブッシェル減)、期末在庫率は0.8ポイント多い12.4%となった。平均価格は前月予想を10セント下回る3ドル35セント~3ドル95セントで推移すると予想している。
15/16年度の世界の生産量予測では、ブラジルの生産量と輸出量が前月より3~4%増加した一方、熱波に襲われている欧州の生産量が5%強減少した。
大豆=15/16年度産の予想収穫量は、前月予想より3100万ブッシェル多い39億1600万ブッシェル、収穫面積は90万エーカー少ない8350万エーカー、単収は0.9ブッシェル多い46.9ブッシェルとなった。期末在庫は4500万ブッシェル多い4億7000万ブッシェル、平均価格は10セント低い8ドル40セント~9ドル90セントで推移すると予想している。

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