衛生管理基準の順守徹底 総務省が農水省に改善勧告

総務省は11月6日、平成23年4月に改正された家畜伝染病予防法に基づき、家畜伝染病の発生予防とまん延防止対策に関する調査を実施し、農林水産省と環境省に対し、必要な改善措置などを勧告した。
発生予防対策では、衛生管理基準を順守していないと家保から指摘を受けた1794農場中830農場(46%)で連続して順守されていなかったほか、840農場中255農場(31%)で車両用の消毒薬を常備していないなど、基本的な衛生管理に問題があるため、農水省に対し、「畜産農家への指導の徹底、厳正な対処について、都道府県を指導するよう」求めた。また、水際対策としての動物検疫所の入国者への質問などについても、回答率が50%以下で不十分だとして、必要な見直しを勧告した。環境省には、野鳥の糞便採取調査における採取地点・採取時期などを適時見直すよう都道府県に助言するよう勧告した。
まん延防止対策では、都道府県は口蹄疫やAIの防疫指針に基づき、発生に備えて具体的な被害想定とそれに応じた人員の確保計画を作成しなければならないが、作成していなかったり、作成していても県内最大規模での発生が未想定、動員する関係機関との事前調整が未了の県などがあるため、農水省に対し「動員計画の速やかな作成、最大規模の農場での発生を想定した動員計画の作成、関係機関との事前調整の速やかな完了などについて都道府県を指導する」よう求めた。さらに、殺処分した家畜の埋却地などが確保されていない畜産農家があるため「埋却地などの確保の促進、未確保農家への支援について都道府県を指導するよう」勧告した。

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