鶏肉のカンピロ食中毒対策強化 農林水産省

農林水産省は2月14日、食品の安全性に関する「リスク管理検討会」を開き、平成30年度に、鶏肉によるカンピロバクター食中毒の低減に向けての取り組みを強化するとした。
カンピロバクターによる食中毒は、細菌性食中毒の中で、患者数や発生件数が最も多く、主な原因食品としては、生または加熱不足の鶏肉製品となっている。
同省ではこれまで、鶏群や鶏肉の汚染実態や、生産者などによる衛生管理の実施状況を調査するとともに「鶏肉の生産衛生管理ハンドブック」の策定なども行なってきた。
今後の方向としては、農場段階で鶏群のカンピロバクター陽性率を下げれば、鶏肉の汚染率が下がり、食中毒発生件数を減らせることが示唆されていることから、個々の衛生対策の効果的な実施条件などを、食鳥産業の生産加工関係者と連携して検証し、ハンドブックの改善や普及にも注力する。
具体的には29年度下期に、考えられる衛生対策やその有効性の検討方法、ハンドブックの改善点などについて生産加工業者、獣医師、資材メーカーなどと意見交換する。さらに30年度には、衛生対策の有効性を検討するための調査研究を実施(飲用水の消毒、空舎時の管理、野生動物・衛生害虫の対策、バイオセキュリティの強化、生産資材の活用など)し、ハンドブックの改訂と、現場への普及につなげていきたいとしている。

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