低卵価で82億円の純損失に、販売単価は42%減 米国最大手カルメイン・フーズの2017年度決算

米国では極端な低卵価が続く中、同国最大手の鶏卵企業、カルメイン・フーズ(ドルフ・ベーカー社長―本社・ミシシッピ州ジャクソン、昨年末の採卵鶏飼養羽数3794万羽)が7月24日に発表した2017年度(6月3日までの53週間)決算は、正味売上高は前期比44%(8億3420万ドル)減の10億7450万ドル(1ドル=110円換算で約1181億9500万円)、純損失は7430万ドル(約81億7300万円、前期は3億1600万ドルの純利益)となった。
決算発表でベーカー社長は「第4四半期の業績は、不安定かつ厳しい鶏卵市場のファンダメンタルズを反映しており、このことは今年度全体を通じて変わらなかった。供給量は1週増えたことで(前年度は52週間だった)前年を上回ったが、平均販売単価は前年度より42.0%低くなった。
15年の鳥インフルエンザ(AI)発生以降、生産者が鶏を再導入したことで生産量が増加し、鶏卵市場に影響している。全体としてマーケットの需要トレンドが、増産のペースに追いついていない。調査会社のニールセンのデータによると、消費者のパック卵需要には依然、季節的な変動がある中で、業務・輸出向けの需要の弱さが、市場への(下向きの)圧力となっている。(15年夏に)AIで卵価が高騰した際、食品メーカーは卵の使用量が減るように製品規格を作り直し、卵価が下がった現在もそのままになっている。
米国農務省(USDA)は、輸出需要は今年度初めから回復しつつあるとしているが、輸出量自体はAI発生前の水準をいまだに下回っている。これらの要因が、鶏卵の過剰供給と市価の低迷を引き起こしている。回復の兆しは依然、見えないが、我々は〝ひな孵化羽数は過去11か月中10か月は前年同月を下回っている〟とのUSDAの発表に勇気づけられている」などと振り返っている。
付加価値をつけた特殊卵は、一般卵に比べて価格変動に強い傾向があるが、同社の特殊卵の販売金額は殻付卵販売による収入の43.6%(前期比14.5ポイント増)を占め、販売価格は12.4%の下落にとどまった。
特殊卵の生産・販売戦略についてベーカー社長は「特殊卵は今後も、我々の成長戦略の優先事項であり続ける。予想されるケージフリー卵への需要を満たすため、各生産施設には多大な投資を行なっている。
ただし、最近の従来型ケージ卵の価格低迷と、需要の季節変動により、第4四半期にはケージフリー卵への需要が減速した。我々は、ケージフリー卵を変わらず求め続ける顧客の需要に合わせて生産量を調整し、現在は需要トレンドの変化にちょうど対応した状況となっている。ケージフリー卵だけでなく、従来型ケージ卵や栄養強化卵、オーガニック卵を含む幅広い商品も供給していく」と述べ、生産コストについては「厳しい市場環境だが、効率的かつ責任ある形での鶏卵生産に引き続き注力していく。近年の豊作に伴う飼料価格低下の恩恵により、17年度の鶏卵1ダース当たり飼料費は前年度より3.6%減少したが、全体の生産コストは、近年のシステムの転換やその他の改善に伴う支出増によって、前年と同レベルとなった」とコメントしている。
カルメイン・フーズの17年度の鶏卵販売数量は10億3113万ダース、生産量は8億7025万ダース、特殊卵の数量ベースでの割合は22.9%、金額ベースでの割合は43.6%。鶏卵1ダース当たり正味平均販売単価は1.007ドル(前年度は1.735ドル)、特殊卵の同価格は1.939ドル(同2.213ドル)。鶏卵1ダース当たり飼料費は0.399ドル(同0.414ドル)。

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