鶏卵品質共進会と料理研修会を開催 千葉県農業協会養鶏部会

(一社)千葉県農業協会養鶏部会(部会長=梅原正一㈱菜の花エッグ社長)は11月2日、今年で38回目となる『鶏卵品質改善共進会』と、初開催の『卵料理研修会』を八街市の県畜産総合研究センターで開いた。
会員らは共進会のために赤、白、ピンクの県産卵計116点を持ち寄り、同センターの職員らが目視と機器を使って卵殻や卵黄、卵白の質をチェック。袖ヶ浦市の㈲北川鶏園が3年連続で農林水産大臣賞を受賞した。このほかの上位入賞者は、千葉県知事賞=㈲光永ファーム(君津市)、農林水産省関東農政局長賞=㈲サンファーム(匝瑳市)。
別室では、成田東武ホテルエアポートの林秀之シェフ(総料理長)を講師に招いて『卵料理研修会』が開かれた。
梅原部会長が「私たちは鶏卵生産の知識こそあるが、料理はまったく…。本日は色々なことを教えていただき、その普及に努めたい」とあいさつし、林シェフの調理実演へ。ゆで卵に一手間加えて華やかに仕上げる『スタッフ・ド・エッグ』や、もも肉にポーチドエッグを乗せる『チキンのソテー・とろーり卵とオランデーズソース』、卵風味の生地を楽しめる『ベーコンとホウレン草のキッシュ風』、卵と牛乳と食パンで作るスイーツ『キャビネットプリン』の作り方を学んだ。
林シェフの流れるような手さばきに何度も歓声が上がったが、ゆで卵の殻のむきにくさに苦笑いする一幕も。理由はその日の朝に採れた〝デイゼロ〟の卵を使ったためで、会員からは「鈍端部にヒビを入れて熱湯に入れるとむきやすい」「超新鮮な証し!」などの声が上がり、なごやかな雰囲気の中で各メニューを完成させて試食した。
林シェフにどのような卵を求めているか聞くと「食材も料理も最初のインパクトが大事で、割ったときに卵黄色が濃かったりすると、鶏や飼料のストーリー性をお客様に語ることができる。味が濃厚な卵はプリンに向くし、淡泊なものはチーズなどに合わせるようにしている」との答え。
(農)宮澤農産の宮澤哲雄代表理事は「プロの調理を見ていると、もっと良い卵を作ろうという気持ちが湧いてくる」と話し、充実した表情を見せていた。

【鶏卵品質改善共進会㊤養鶏部会員らによる卵料理研修会㊦】

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