「日本市場は緩やかながら拡大見込まれる」 米国NCCがTPPによる影響を予想

日本の食鳥協会に当たるナショナル・チキン・カウンシル(NCC)のマイク・ブラウン会長は1月14日、米国国際貿易委員会に出席し、環太平洋経済連携協定(TPP)によって考えられる米国家禽業界への経済的影響について証言した。
同氏は、NCCとアメリカ家禽鶏卵輸出協会は30年間にわたり貿易自由化への取り組みを断固支持し続ける中で、TPPについて支持しているが、過去の貿易協定では、家禽製品はセンシティブ品目として他の品目より自由化の割合が低く抑えられることが多かったと指摘。TPPについても、このままでは同様の結果になるとして、「同協定は米国以外の参加11か国のうち3か国の市場について、穏やかな成長の機会を米国の家禽輸出業界にもたらすとみている」との見通しを示した。
国別では、カナダ向けについては実質的な自由化の進展がなく、「非常に失望している」と強調した一方で、日本、マレーシア、ベトナムについては「協定文書によると、大幅な関税引き下げが見込まれている」としたうえで、市場参入の可能性について「我々の評価では、日本向けについては緩やかながら市場拡大が見込めるほか、ベトナムについても可能であればと考えている。マレーシアについては、輸入家禽肉すべてに同国政府が認めたハラル認証の取得を求めていることなどから、現在の交渉内容では具体的な市場参入の機会が得られるとは考えていない」と説明した。
同日の説明文書によると、米国は2014年に1億2800万ドル分の家禽製品を日本へ輸出した。鶏卵製品については、日本は米国にとって4番目の輸出先であり、2014年には5100万ドル分を輸出した。

米国農業連合会が影響試算レポート

米国農業連合会(AFBF、AmericanFarmBureauFederation)は2月23日、TPPの農業分野への影響評価レポートを公表した。
レポートでは「TPPは畜産分野の収益を58億ドル、耕種農家の収益を27億ドル押し上げ、米国の年間純農家収入は44億ドル増える」と試算。
畜産関係では、全体として短期的には日本への畜産製品の輸出拡大が見込め、長期的には、ベトナムの経済成長とともに同国への輸出環境が改善すると見込んでいる。
家禽製品については、マレーシア、ベトナム、日本の家禽肉消費量が多いことから、輸出機会が生じるとし、輸出量は1億8890万ポンド増えると推定。ただ、輸出需要による価格上昇で国内需要が1億9630万ポンド減るため、米国の生産量はTPP発効後も基本的に変わらず、価格が上昇した分、収益が6億2500万ドル増えると予想している。
穀物関係では、日本では畜産物価格の低下などで家畜の飼養頭数が減り、最終的には飼料穀物の需要が減ると予想しているが、米国産畜産物が日本向けの需要を担うため、国内の穀物需要増が輸出の減少分を補うとしている。
トム・ビルザック農務長官とビンセント・デュバルAFBF会長は2月23日に記者会見し、議会承認が早いほど米国農畜産業の利益が大きくなるとして早期承認を訴えた。

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