「いいたまごの日」でイベント エッセイ大賞を表彰

(社)日本養鶏協会(竹下正幸会長)と(社)日本卵業協会(羽井紀行会長)は11月5日、第2回「いいたまごの日」のプレス発表会を東京都新宿区の江上料理学院で開いた。
日本養鶏協会の竹下会長((有)旭養鶏舎社長)と、同会理事で鶏卵消費促進問題検討委員会委員長の石澤直士氏(常盤村養鶏農協会長)があいさつし、第2回「いいたまごの日エッセイ大賞コンテスト」表彰式では、657人の中から厳正な審査を経て大賞に選ばれた伊藤和美さん(宮城県在住)、優秀賞の楊井麻衣さん(米国カリフォルニア州オークランド)と松川千鶴子さん(兵庫県)、特別賞の小松杏さん(高知県)に、竹下会長から鶏卵1年分と賞金、メダルなどが贈られた。
大賞を受賞した伊藤和美さんは、宮城県多賀城市で東日本大震災の津波被害に遭い、配布された卵にまつわるエピソードを作品に綴った。作品に込めた思いについて伊藤さんは「全国各地から、とてもお返しできないほど、さまざまな支援をいただいた。お世話になった1人でも多くの人に、感謝の気持ちを何とか伝えたくて、この作品を応募させていただいた」と語った。
エッセイ大賞審査委員長の山本謙治氏((株)グッドテーブルズ社長)は講評で「これまでの応募作品は、大別して『卵を生命の温かさや、ありがたさの象徴、他の食品にはない全能性のある食べ物として捉えたもの』『珍しい料理を取り上げたもの』『古き良き卵の思い出を振り返るもの』の3種類に分けられるが、今回の大賞受賞作品は、戦前や戦後ではなく現代においても、人の命が卵に救われ、その力やありがたさを深く実感することがあり得ることを鮮やかに示した唯一の作品だった。
被災地には、これまでたくさんの卵が寄付され、卵への感謝の声も数多く寄せられている。この作品を何らかの形で、より多くの人の目に触れるようにしていただきたい」と高く評価した。
続いて別室で開かれた「どれがうまいか!?たまごかけご飯」のコーナーでは、出席者が(1)飼料に青森県産飼料米を68%以上配合し、飼料自給率を80%以上に高めた『玄米たまごこめたま』(常盤村養鶏農協)(2)飼料に木酢液やゴマ、ヨモギを配合して食味のアップを図り、埼玉県の「彩の国優良ブランド品」などの指定を受けた『彩たまご』(松本米穀製麦(株))(3)秋田県北秋田市の農場で生産した地鶏の卵『秋田比内地鶏たまご』((有)黎明舎種鶏場)の3種類の卵かけご飯を食べ比べ、それぞれの特徴を味わった。
「親子でつくる簡単!うまい!たまご料理教室」では、スタジオ食(くう)代表の料理家、牧野直子さんの指導で、12組の親子が、沖縄などで人気の卵料理「しりしり」と、「たまご焼きごはん」の調理に挑戦。
しりしりについて牧野さんは「具材の人参を千切り器ですりおろす際の“シリシリ”という音から名付けられたとのことで、人参がなければジャガイモなど手近な食材でもおいしく調理できる」と紹介していた。
日本卵業協会副会長で同会ヤングミーティング代表幹事の松本邦義氏(松本米穀精麦(株)社長)は、昨年開始した『一ツ星タマリエ検定』と、来年度に開始する『三ツ星タマリエ検定』を紹介するとともに、「いいたまごの日は、日本養鶏協会が音頭を取り、日本卵業協会が呼応する形で1周年を迎えた。今年は東京だけでなく、全国各地でイベントが開かれている。11月5日が卵の素晴らしさ、知識の奥深さを広く伝え、また皆で再認識できる記念日として、今後さらに普及していくことを願っている」と述べた。
同イベントは全国たまご商業協同組合、キユーピー(株)、カゴメ(株)、正田醤油(株)関連会社のきんまる星醤油(株)が協力し、農林水産省が後援した。
【エッセイ対象を受賞した伊藤和美さん(写真左、右端)。親子でたまご料理にも挑戦(写真右)】

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