鳥インフルエンザ抵抗性の採卵鶏 近く産卵開始 長野の小松種鶏場

鳥インフルエンザに抵抗性のある国産鶏が開発され、近く(株)小松種鶏場(小松伸好社長―本社・長野県松本市桐1-2-35)がレイヤーコマーシャルの産卵性能などについて調査する。
この鶏の開発経緯は、平成14年から3年間、農業生物資源研究所生体機能研究グループ動物遺伝子機能研究チーム(三橋忠由チーム長)らが文部科学省の研究予算によって実施した「抗病性家畜・家禽選抜のための分子遺伝情報の開発研究」の中で、インフルエンザに抵抗性のあるブタとニワトリを見つけ、遺伝子の分子レベルでの違いを解明したことによる。ニワトリについては、北海道大学の渡邉智正教授が発見した。
この研究成果から、家畜群内から遺伝子診断によって、簡単にインフルエンザ抵抗性個体を選抜することが可能(特許出願済み)になり、この技術を応用して(独)家畜改良センター岡崎牧場と小松種鶏場が協力して開発を進めてきた。
小松種鶏場では、新しい鳥インフルエンザ抵抗性の採卵鶏(ダイヤクロス)5,000羽を試験的にえ付けし、産卵性能や卵質などについて調査する予定にしている。
岡崎牧場が昨年テストした種鶏とコマーシャルの成績では、既存の鶏種に比べて育成率、産卵率、卵重、卵殻強度、ハウユニットなど経済性の能力に遜色がないことが分かっている。

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