AIの影響で処理羽数2%減 16年の食鳥流通統計

農林水産省大臣官房統計部は5月10日、平成16年の食鳥流通統計を公表した。高病原性鳥インフルエンザの発生の影響もあって、ブロイラーやその他の肉用鶏(地鶏、銘柄鶏)、廃鶏、その他食鳥(あいがも、うずら、アヒル)などの処理羽数はすべて減少した。

平成16年の全国の食鳥処理羽数および重量は、年当初に高病原性鳥インフルエンザの発生があったことから、処理羽数は6億8,720万羽で前年比2%減となった。一方、処理重量は184万303トンで前年並みとなった。食鳥処理量を種類別にみると次の通り。
(1)ブロイラー
処理羽数は5億8,995万7千羽で前年に比べ1%減少したものの、処理重量は165万6,554トンで同1%増加した。
1羽当たり生体重量は2.808kgで同4%増加した。
出荷戸数は3,240戸で前年に比べ2%減少し、1戸当たり出荷羽数は18万2千羽で同2%増加した。
年間出荷羽数規模別出荷戸数・出荷羽数をみると、50万羽以上規模の戸数が157戸、羽数が1億7,930万羽で前年に比べそれぞれ5%、2%増加した。全体に占める割合は、戸数で5%であるのに対し、羽数では30%となっている。
都道府県別に出荷羽数割合をみると、鹿児島が19%と最も多く、次いで宮崎が18%、岩手が15%の順となっており、上位3県で全国の5割以上を占めている。
また、出荷重量割合をみると、宮崎が18%と最も多く、次いで鹿児島が17%、岩手が15%の順となっている。
(2)その他の肉用鶏
肉用鶏のうち、ふ化後3か月以上の鶏(一般的に「地鶏」「銘柄鶏」といわれる鶏)の処理羽数は838万8千羽、処理重量は25,530トンでいずれも前年に比べ10%減少した。
県別では宮崎、秋田などで増加したものの、兵庫、福島などで減少した。
都道府県別出荷羽数割合をみると、徳島が24%で最も多く、次いで宮崎が11%、福島が10%、秋田が8%の順となっている。
(3)廃鶏
処理羽数は8,619万3千羽、処理重量は153,111トンで前年に比べそれぞれ6%減少した。
(4)その他の食鳥
あいがも、うずらなどの鶏以外の処理羽数は266万4千羽で前年に比べ3%減少し、処理重量は5,108トンで同2%減少した。

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