全農の2~3月市況予測 鶏卵、食鳥とも弱気配

全農は、このほど2月~3月の畜産物市況予測をまとめた。鶏卵、食鳥の概要は次の通り。
〈鶏卵〉
2月=供給面は、下旬ごろからは、高水準の稼働羽数を背景に生産量が増大し、余剰感が高まってくることが懸念される。
需要面は、寒波の到来による季節需要の盛り上がりに加え、実施規模は小さいながらも、量販店の決算特売が見込まれ、冬季ならではの堅調な荷動きに期待したい。
市況は、Mサイズ月間平均で180円前後(前年187円)か。
3月=供給面は、強換復帰鶏の産卵再開が本格化し、また、気温の上昇による産卵率の向上と、秋雛の産卵本格化が見込まれるため、供給過剰による余剰卵の大量発生が危惧される。
需要面は、気温の上昇による鍋物需要の減少や、学校給食の中断による荷動きの停滞、また、市況の先安感による加工筋の買い控えなど、懸念材料が多い。
市況はMサイズ月間平均で170円前後(前年176円)か。
〈食鳥〉
2月=入荷量は徐々に前年水準に戻る見込み。輸入は、国産品志向が続く中、実需に見合った輸入水準への調整が進んでいるが、主要輸出国の個別事情もあり、先行きは不透明。
需要面は、量販店関連の特売需要も一定程度期待できることから、極端な販売不振に陥ることは考えにくいが、需給バランスがやや軟調することは避けられない。
市況は、当面の均衡点を探る下押しの展開となり、月間平均ではもも680円前後(前年676円)、むね195円前後(同275円)か。
3月=国内出荷は、計画処理羽数が前年比100.8%、同処理重量が同99.0%(PWV)となっており、おおむね前年並みの推移が見込まれる。
需要面は、鶏肉全体が依然堅調に推移しているとはいえ、供給量によっては余剰感が強まることも十分考えられ、先行きは予断を許さない。
市況は、弱基調ながらおおむね保合い圏内の推移か。

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