肉用若鶏は羽数、重量とも増加 令和2年の食鳥流通統計

成鶏は増加、その他の肉用鶏は減少

農林水産省が5月28日に公表した令和2年の食鳥流通統計調査結果によると、肉用若鶏の処理羽数は前年比1.8%増の7億2519万羽、成鶏は3.5%増の8750万3000羽、その他の肉用鶏は7.6%減の514万7000羽であった。

食鳥流通統計調査は、平成27年から年間処理羽数が30万羽以上の食鳥処理場のみを対象にしており、処理羽数と処理重量は平成23年以降の数値を集計している。令和2年は厚生労働省が公表した令和元年度「と畜・食鳥検査等に関する実態調査」結果の食鳥処理場名簿に記載された134処理場のうち、休止・廃業を除く131処理場を対象にし、130処理場から集計した。

肉用若鶏(ふ化後3か月齢未満の鶏、ブロイラー)の全国の処理羽数は前年比1.8%増の7億2519万羽、処理重量は1.5%増の216万3628トン、本紙で試算した1羽当たりの生体重量(処理重量÷処理羽数)は0.3%減の2.984キロ(前年2.992キロ)となった。処理羽数は3年連続で7億羽を超えたほか、すべての食鳥処理場を調査対象としていた時期を合わせても処理重量は過去最高を更新した。

成鶏(産卵期間を終えた採卵鶏と種鶏)の全国の処理羽数は前年比3.5%増の8750万3000羽、処理重量は2.4%増の15万1220トン、1羽当たりの生体重量は1.1%減の1.728キロ(前年1.748キロ)となった。処理羽数と処理重量は前年を上回り、平成23年以降では過去最高となった。

その他の肉用鶏(ふ化後3か月齢以上の鶏、地鶏や銘柄鶏)の全国の処理羽数は前年比7.6%減の514万7000羽、処理重量は7.7%減の1万6802トン、1羽当たりの生体重量前年並みの3.264キロ(前年3.265キロ)となった。処理羽数と処理重量は平成26年から7年連続で前年を下回っており、過去最低を更新した。

令和2年の食鳥流通統計(肉用若鶏、成鶏、その他の肉用鶏の処理羽数と処理重量)