養鶏分野へも注力 ベーリンガーグループ日本法人3社が会見

アニマルヘルス事業についてはBIAHJの永田社長㊧が説明

ベーリンガーインゲルハイムグループの日本法人3社は6月6日、東京都中央区で記者会見し、2018年の業績の振り返りや、今後の企業戦略などを説明した。

このうち、ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン㈱(略称・BIAHJ、本社・東京都品川区)からは永田正社長が出席。BIAHJの18年の売上高は約205億円で、メリアル社との統合前(17年)の両社の売上高合計(約200億円)を上回った報告した。売上高の約7割を占めるペット向け商品が好調で、犬猫用駆虫薬の販売額が大きく伸長したという。

産業動物の分野では、国内シェア1位の養豚用ワクチンメーカーとして堅調な業績を維持。永田社長は、国内での豚コレラのまん延について触れた上で「各養豚場がバイオセキュリティー対策を例年以上に強化し、一方の消費者からは安全・安心な肉を食べたいとの意識の高まりを感じる。薬剤耐性菌などの問題もあり、生産者の『抗生物質ではなくワクチンで病気を防ぎたい』との声に応え、持続可能な畜産業に微力ながら貢献していきたい」などとコメント。

養鶏業界に向けては「マーケットシェア的には養豚ほど強くないが、日本の養鶏にイノベーションをもたらすことを目標としている。昨年に発泡錠剤型のニューカッスル病生ワクチンを発売して市場から高く評価され、今年はこの発泡錠剤型の新しいワクチン(鶏伝染性気管支炎生ワクチン『H120ネオ』)の発売を予定している。今後も養鶏業界の皆様と、その先にいる鶏肉を食べる皆様を見据えた開発を進めたい」などと述べた。