JGAP認証農場が増加
東京オリンピック・パラリンピック 関係施設の食材に
開催まで1年を切った東京オリンピックは来年2020年の7月24日に、新国立競技場(オリンピックスタジアム)で開会式が行なわれ、競技は同22日から8月9日までの19日間、42会場で実施。史上最多の33競技、339種目に選手約1万人が参加する。パラリンピックは8月25日の開会式から9月6日までの13日間、21会場で開かれ、22競技、540種目に史上最多の選手約4400人が参加する予定。
選手村については、各国の選手団向け食堂「メインダイニング」(ロンドン大会の実績をベースとした1日当たり想定最大食数約4万5000食、トータル約86万食、24時間営業、約4500席)と、地域特産物を活用した日本食などを提供する選手団向け食堂「カジュアルダイニング」(同約3000食、トータル約4万2000食、午前6時から午後9時まで営業、約400席)、スタッフやボランティアらが利用できる「スタッフダイニング」(カジュアルダイニングに併設。同約1万食、トータル約34万食、約800席)、選手らが栄養のある軽食を短時間で手軽に持ち帰れる「グラブ&ゴー」(同約1500食、トータル約14万食、原則午前7時から午後2時まで営業)が置かれる予定。なお、ロンドン大会では合計約200万食が提供されたとのこと。
昨年末には4施設の運営と食材調達を、三井物産グループと米国の給食事業大手アラマーク社の合弁給食事業会社「エームサービス㈱」に約62億円で委託することが決定。利用される食材は、下記の調達コードに基づきエームサービスが調達する。
大会関係施設で使われる食材は「持続可能性に配慮した調達コード」に基づき、畜産物については食品安全、環境安全、労働安全の確保、快適性に配慮した家畜の飼養管理の4点を要件とし、各要件を満たす第三者認証として「JGAP(家畜・畜産物)」「グローバルGAP」「GAP取得チャレンジシステム」を挙げている。
このほか、「有機畜産により生産」「農場HACCPの下で生産」「エコフィードを用いて生産」「放牧畜産実践農場で生産」「障がい者が主体的に携わって生産」された畜産物の利用が推奨され、「国産畜産物を優先的に選択すべき」としている。
7月10日現在のJGAP(家畜・畜産物)の認証取得農場・団体は約100か所。採卵鶏の認証農場は次の通り。
認証機関・(公社)中央畜産会=①㈲丸一養鶏場・本社農場(埼玉県)②㈱第一ポートリーファーム・盛岡農場(岩手県)③同・はまなす農場(岩手県)④㈲つくばファーム(茨城県)⑤イセファーム東北㈱・色麻農場(宮城県)⑥㈱ホクリヨウ・札幌農場(北海道)⑦同・千歳農場(北海道)⑧フュージョン㈱・本社第1、2農場(宮崎県)⑨同・新富農場(宮崎県)⑩南九州エッグシステム㈱・畩ケ山農場(鹿児島県)⑪同・末吉農場(鹿児島県)⑫新富エッグシステム㈱・18農場(宮崎県)⑬㈱パートナーズ・木更津農場(千葉県)⑭㈲グリーンファームソーゴ(京都府)⑮(農)会田共同養鶏組合・本場(長野県)
認証機関・エス・エム・シー㈱=①㈱富士山ポートリー(静岡県)②㈱トマル・みさと農場(群馬県)③同・西ハルナファーム(群馬県)④㈲いすみポートリー(千葉県)⑤㈱東城ポートリー・東城農場(広島県)⑥同・竹森農場(広島県)⑦同・庄原農場(広島県)⑧同・南山農場(広島県)⑨㈲たまごの郷(兵庫県)⑩㈱トマル・大室農場(群馬県)⑪同・茂木のたまご(栃木県)⑫同・タチバナファーム(群馬県)⑬同・赤城養鶏(群馬県)⑭同・間野農場(群馬県)
7月10日現在のGAP取得チャレンジシステム導入採卵鶏・肉用鶏農場(JGAPを取得した農場を除く)は次の通り。
採卵鶏=㈲知多エッグ(愛知県)、㈱アクレス・柳ノ上新成鶏農場(宮崎県)、㈱WABISUKE(京都府)、㈲ナリタファーム(茨城県)、㈲グリーンファーム久住(大分県)、㈱ダイシンエッグ・中津川農場(岐阜県)
肉用鶏=日本ホワイトファーム㈱・知床生産部CS第15農場(北海道)、
㈱イシイフーズ・脇町農場(徳島県)、岐阜アグリフーズ㈱・塔ノ洞事業所(岐阜県)、同・関事業所(岐阜県)