「鶏卵先物」が本上場 中部商品取引所
中部商品取引所(木村文彦理事長―名古屋市中区錦3-2-15)が国内初の現金決済先物取引として、平成11年11月1日から試験上場していた『鶏卵』が、5月1日から本上場になった。
鶏卵先物の出来高は、試験上場開始後しばらくは順調に推移したものの、同取引所を含む各取引所で続々と新規商品の取引が開始されたこともあって、徐々に細ってきた。
このため、市場振興策の一環として取引単位の見直しなど、商品設計の変更や現在も継続中の鶏卵に関するさまざまな情報を提供してきたが、なかなか成果を上げることができなかった。
昨年8月から10月にかけて実施した「鶏卵取引キャンペーン」でようやく出来高が3倍になったのを機に、12月からは石油市場とリンクした定率会費の割引を実施、さらに今年2月からは市場加速化計画として「飛翔作戦」を展開、出来高もさらに増加し、取組高も厚みが出てきて、市場の流動性を確保することができた。
4月15日からは、最近の低卵価や鳥インフルエンザ問題など、鶏卵関係業者の厳しい環境を踏まえ、中部商取振興(株)による中部商品取引所の畜産物(鶏卵)市場会員に対する特別融資制度も設けている。
同取引所は、「本上場を機に、鶏卵先物をもっと大きく育てていくため、さらに鋭意努力していく」と決意を新たにしている。