鶏卵(正常卵1kg卵当たり)のコストは150円、ブロイラー生体1kgは143円

農林水産省大臣官房統計部は10月23日、平成14年の農業経営部門統計を公表した。
それによると、3,000羽以上の採卵養鶏の1戸当たり平均農業所得(全体、一部3,000羽未満含む)は697万4,700円で前年比110.0%、採卵養鶏部門のみの平均農業所得は573万1,700円で同121.9%であった。このように所得が増加したのは、卵価の上昇と生産量の増加が影響したものとみられる。
年間出荷3万羽以上のブロイラー養鶏の1戸当たり平均農業所得(全体、一部3万羽未満含む)は818万7,400円で同107.6%、ブロイラー養鶏部門のみの平均農業所得は740万6,900円で同107.5%で、13年後半からの相場上昇が続いたことと、販売羽数の増加が所得の上昇につながった。
採卵、ブロイラーの14年の部門別内容は次の通り。
《採卵》
14年の採卵養鶏部門のみの粗収益の平均は、3,806万9,400円で前年比106.3%。これに対し、経営費は3,233万7,700円で同103.9%。差し引きした養鶏所得は573万1,700円で、同121.9%と増加した。粗収益に対する所得率は15.1%(前年13.1%)と上昇した。
経営費を飼養羽数で割った1羽当たりの経営費(コスト)は2,319円(同99.5%)、正常卵生産量で割った1kg当たりの経営費は前年を2円上回る150円であった。
《ブロイラー》
14年のブロイラー養鶏部門のみの粗収益の平均は6,834万7,400円で、前年比102.3%。これに対し、経営費は6,094万500円で同101.7%。差し引きした養鶏所得は740万6,900円で同107.5%と増加した。粗収益に対する所得率は10.8%(前年10.3%)と上昇した。
14年の販売(出荷)羽数は前年を3.4%上回る14万7,559羽で、経営費を販売羽数で割った1羽当たりの経営費(コスト)は413円で、前年の420円より7円(1.7%)低下した。
農林水産省統計の14年のブロイラー1羽当たりの出荷生体重は2.89kgで、これを基にした生体1kg当たりの経営費(コスト)は143円(前年154円)で11円(7.1%)安になっている。

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