ホソヤがISO9001を取得 顧客満足度をさらに向上
(株)ホソヤ(細谷實社長―本社・神奈川県綾瀬市深谷412)は、8月1日付で国際標準規格であるISO9001の認証(登録証番号=C2003―01771)を取得した。
認証登録の範囲は、鶏舎内部設備、鶏糞発酵処理設備などの設計・製造ならびに鶏卵および鶏糞肥料の生産となっている。
創業から40年有余になる同社は、生産や品質管理といった重要な業務の多くを、ややもすると経営者以下ベテラン社員の知識と経験に頼っていた面があった。このため、将来を展望した場合、旧来の体質から脱皮すべきであるとして、業務の標準化作業を進めてきたもの。
作業を進める過程で、社内だけでは限界があることから、国際標準規格であるISO9001の認証を取得して、科学的手法による品質マネジメントシステムを導入することにした。
社内の各部門から選抜された若手社員によるプロジェクト・チームを編成し、米国に本社を置くペリージョンソン社のコンサルティングの下、2002年9月、畜産機器の設計・製造の本社(神奈川県)と、鶏卵生産の家禽研究所(静岡県)の同時取得を目指して、作業を開始した。
プロジェクト・チームは、ISOの要求事項の理解から始め、そして要求事項を満たす品質マネジメントシステムのマニュアルの作成、各部門の業務マニュアルの作成、さらに全業務の手順書の作成等々を、日常業務と並行して進めた。
ところが実際には予想をはるかに超える膨大な作業のために、当初の予定よりも2か月ほど遅れたが、幸い1回の本審査で2003年8月1日に、念願の認証を取得した。
海外へ機械製品を輸出している(株)ホソヤは、海外の認定資格も有する認証機関、ペリー・ジョンソン・レジストラーから認証を取得する一方、鶏卵生産の家禽研究所は、マニュアル作成に当たって、HACCPの手法を多く取り入れた。
認証取得を契機に同社は『私たちは、養鶏業界のパイオニアとしての誇りを持ち、業界の発展と社会的地位向上に貢献するために、機械グループと養鶏グループが連携して研究開発を行ない、お客様に100%ご満足いただける製品とサービス、そして、安全で美味しいたまごを提供し続けてまいります』との2003年度の経営方針を決めた。
今回の認証取得について細谷實社長は「認証の取得は、あくまでも品質マネジメントのシステムが、ISOの要求事項に適っているとのお墨付きを得ただけのもの。P(Plan)、D(Do)、C(Check)、およびA(Action)のシステムを早く社内に定着させ、顧客満足度を向上させていきたい」と決意を新たにしている。