全農中卵が特許を出願 鶏卵のトレーサビリティシステムのビジネスモデル
全農中央鶏卵センター(都能正紀場長)は、このほど鶏卵のトレーサビリティ(追跡可能性)を行なうことができる「鶏卵の管理システムおよび管理方法」について考案し、ビジネスモデル特許を出願した。
消費者の食に関する最大の関心事は、「安全」「安心」であることから、同センターは消費者に「安全」「安心」なたまごを提供するため、生産からパック詰めまでの商品履歴の蓄積・情報の開示が必要だと考えた。
鶏卵の商品製造は、(1)種鶏・孵化(2)育雛・育成(3)採卵鶏農場(4)洗卵・選別・包装(GPセンター)の過程に分かれており、それぞれ経営体が異なっていたり、分業制となっていることなどから、系統だったトレーサビリティシステムを適用することは困難な状況にあった。
今回特許出願した「鶏卵の管理システムおよび管理方法」では、採卵鶏農場の「集卵装置」と、GPセンターにおける「鶏卵自動選別包装機」「印字装置」を連動させ(鶏卵トレーサビリティプログラム)、商品へ印字した「記号」により、どの鶏舎の卵を使用して製造した商品か、を明確にすることができるというもの。
また、当該鶏舎の鶏に関する(1)孵化場(2)育雛・育成場(3)採卵鶏農場での検査情報を、この「記号」により消費者に生産履歴情報として開示するためのシステム・資材の開発を進めている。
同センターでは、今後同じモデルを使った現場でのトレーサビリティシステムを検討してきたいとしている。