家畜衛生部会などで議論へ

防疫指針や飼養衛生管理基準の見直し

農林水産省は5月19日、鳥インフルエンザ・豚熱・アフリカ豚熱合同防疫対策本部を開き、令和2年度の高病原性鳥インフルエンザと最新の豚熱の発生状況、自民党や家きん疾病小委員会・疫学調査チーム合同からの提言などを踏まえ、次シーズンに向けた家畜伝染病対策の強化を確認。今後、家畜衛生部会や家きん疾病小委員会、牛豚等疾病小委員会で防疫指針や飼養衛生管理基準などの見直しを議論し、実行していくことにした。

見直しの内容は、①飼養衛生管理基準の順守は、生産者によって大きな差があることから、飼養衛生管理順守のための家畜伝染病予防法の厳格適用を徹底する②防疫体制の不十分に起因する防疫作業の長期化、相次ぐ自衛隊員の出動要請の反省から、都道府県の動員体制の見直しや埋却地等の確保を徹底する③大規模農場では、対応計画の事前策定・資材の備蓄、畜舎ごとの飼養衛生管理の責任者の配置、補助事業や制度資金の要件とするクロスコプライアンスの導入、埋却地の確保と焼却施設との事前協定の締結を確保などの対策を上乗せする④国際的な連携による次シーズンに向けた警鐘や取るべき対策の共有として、発生を経験した国々と「鳥インフルエンザ防疫に関する技術対話」を開始し、議論を主導する――などで、強化策の内容は家畜衛生部会に諮問され、各疾病小委員会で検討して答申される。