専門店の魅力や調理のコツを紹介 東京食鳥組合の料理講習会

(左上から時計回りに)『鶏ささみの辛味和え』『鶏肉の照り焼きレモン添え』『鶏のから揚げ』『チキンピラフ』

東京都食鳥肉販売業生活衛生同業組合(鈴木章夫理事長)は2月7日、(一社)栄養改善普及会の協力を得て、恒例の鶏肉料理講習会を板橋区のまなぽーと大原(大原生涯学習センター)で開き、近隣の主婦ら約30人が受講した。

同講習会は、国産チキンの魅力や調理のコツを専門店のプロが直接教えることで、鶏肉の調理法や専門店の魅力の普及を図るもの。毎年、都内数か所で実施し、今年度は同13日に渋谷区の地域交流センター神宮前でも開いた。

鈴木理事長のあいさつに次いで、板橋区保健所生活衛生課食品衛生監視員の川井道代さんが、食中毒の原因や対応策などを紹介。トイレで紙を使った際は、特に手の親指の付け根などに菌が残りやすいため、親指や手首をにぎったりねじったりしてしっかり洗う必要があることや、手洗い後にアルコールスプレーをする際も、手などに水がついているとアルコールが薄まって効果がほとんどなくなってしまうこと、ノロウイルスは家庭であれば塩素系漂白剤を使わないとなかなか死なないことなどを説明し、まな板消毒の方法などを解説。飲食店でも「自分の勘を信じて、ちょっとでも危ないとか生っぽいなどと思ったら食べないで」と呼びかけた。

鈴木理事長の説明を熱心に聞く参加者

鈴木理事長が「鶏肉のはなし」のテーマで、家庭で鶏肉をおいしく安全に食べるための冷蔵保存のコツや、専門店ならではの調理法を伝授。

もつの煮物については、まず砂肝を水から30分くらいしっかり煮立ててから、レバーを入れて味噌や醤油で甘辛く味付けし、もう一度沸いたら火を止めて寝かせると味が染み込んで、崩れず柔らかい煮物ができるほか、煮物は「野菜を入れてもおいしい。手羽は、火や味付けをあまり強くせず、時間をかけて煮ると、きれいな形のまま味が染みて、おいしく食べられる。鶏肉はたんぱく質が豊富で、脂肪分が少なく、食べて一番健康になる食肉。ぜひたくさん食べて」と話した。

島守氏の包丁さばきには感嘆のため息も

島守義和理事・相談役は、平成4年に食鳥検査制度が施行され、許可を得ていない人は丸と体をさばいてはいけないことや、と体を扱う食鳥肉専門店は、菌などが多い内臓に最後まで触らない外はぎ方式でさばくことなどを紹介したうえで、中抜きと体の解体を実演。ささみの筋の取り方や、手羽に火が通りやすいよう包丁を入れる方法なども披露した。

栄養改善普及会の平田麗子リーダーが、調理手順を説明した後、参加者は『チキンピラフ』『鶏ささみの辛味和え』『鶏肉の照り焼きレモン添え』『コーヒーゼリー』を実際に調理。でき上がった料理と、組合のプロが揚げた『鶏のから揚げ』を、全員で楽しみながら味わった。