ホソヤが創業60周年 『オンリーワン企業』として養鶏業界に貢献
ホームページなど刷新
今年で創業60周年を迎えた㈱ホソヤ(細谷泰社長―本社・神奈川県綾瀬市)は、養鶏機器メーカーでありながら50万羽規模の試験農場とGPセンターを持ち、そこでテストした各機器を販売する『オンリーワン企業』として発展してきた。
創業者の故細谷實氏が開発した自動給餌機は産業の近代化に貢献し、1962年に科学技術庁長官賞を受賞。その後もホソヤ式のウインドレス鶏舎やAラインケージ、鶏ふん発酵装置を開発。2007年の現社長就任後は商社機能も強化し、ドイツ・ヘルマン社製ケージの輸入販売や、堆肥化システムの輸出などで成果を上げ、17年にはブロイラー用ケージと種鶏設備を製造するオランダ・ヤンセン社と提携した。また、同年10月からは試験農場のある静岡県で卵と堆肥、地元野菜の『直売市』を主催するなど、農商工の各分野で事業展開している。
節目の年に改めて企業理念を示す
同社は60周年に際し、ホームページとパンフレットを刷新。細谷泰社長はその意図を「本来は秋以降にお客様や弊社OBを招いての式典を計画していたが、目下の社会情勢で断念せざるを得なかった。各地の皆様にお会いするのも難しく、まずは会社の顔であるホームページとパンフレットをリニューアルした。ぜひご覧いただき、いまのホソヤを感じていただければありがたい」と話す。
新ホームページ(http://www.k-hosoya.co.jp/)では本社や試験農場を空撮した映像と、作業風景の動画が流れる。カテゴリーは①私たちについて②輸出入について③製品情報④家禽研究所(農場とGPの総称)⑤採用情報――の5項目で、日本語と英語に対応。スペイン語と中国語のページもある。設備では各種ケージをはじめ、集卵、鶏ふん搬送、堆肥化などの各システムを解説。ブランド卵『静岡産まれ』と、ホソヤ製鶏ふん堆肥についても掲載した。
パンフレットは会社案内、家禽研究所案内、製品カタログ、ヤンセンブロイラーシステムの4冊を刷新した。
細谷社長は、農商工の各事業が経営にシナジー(相乗効果)を生み出すと強調。それを支えるスタッフと取引先に感謝した上で「この60年間は時代にも後押しされ、企業として順調に成長できた。時は流れ、製品や人の顔ぶれ、そして社長も変わったが、お客様の経営と、業界の技術向上に貢献するとの企業理念は変わらない。卵ほど栄養価が高く、様々な利用価値のある食材は他に類をみない。鶏肉を含め、養鶏業は食の基幹産業であり、その社会的地位向上のため、ホソヤは次なる半世紀に挑んでいく」としている。