鶏肉関連商品など充実 スターゼングループ総合展示会
スターゼン㈱(中津濵健会長兼社長―本社・東京都港区)は1月29、30の両日、東京都大田区の東京流通センター第2展示場で「第12回スターゼングループ総合展示会」を開き、取引先関係者らが多数来場した。
今回の展示会のテーマは『全力、前進、スターゼン』。産地・原料(国産・輸入)、ギフト、加工品、焼肉、外食の5つのエリアで、新商品やリニューアル品などを展示した。
産地・原料(国産)の鶏肉コーナーでは、①㈱十文字チキンカンパニーの銘柄鶏「菜彩鶏」のもも肉、むね肉、ささみ、手羽先、手羽元、肝、砂肝、肩小肉、手羽中半、もも切り身②マルイ食品㈱の銘柄鶏「南国元気鶏」のもも肉、むね肉、ささみ、手羽元、手羽先、肝、砂肝、手羽中半、骨付きもも――を紹介。
「菜彩鶏」は抗生物質を与えずに飼育した鶏肉で、昨年16年ぶりにリニューアル。仕上げ飼料に使用していた動物性油脂を植物性油脂に変更したことで、もともと少なかった臭みがさらに少なくなった。「南国元気鶏」はマルイ農協グループの一貫生産体制の下、抗生物質や合成抗菌剤を投与せずに育てた特別飼育鶏。抗生物質・合成抗菌剤フリーの鶏肉については「ユーザーからのニーズも高い」(スターゼンミートプロセッサー㈱国産ブロイラー部の岡本正博氏)とのこと。
また、赤鶏農協の銘柄鶏「赤鶏さつま」とプライフーズ㈱の銘柄鶏「五穀味鶏」、東北産若鶏の産地パック商品も展示。「今回初めて産地パック商品を展示した」(同部の鈴木崇元氏)とのことで、①バックヤードの作業軽減(人手不足に対応、残業時間の軽減、閉店時の品揃え対策)②産地で最終包装のため鮮度が良い③トレーや包装資材の削減・省ゴミ化④インストアパックよりも賞味期限が長い(賞味期限D+8)⑤外包のサイズを統一しているため陳列しやすい――などのメリットを紹介した。
産地・原料(海外)のエリアでは、鶏肉の焼き商材としてブラジル産ブロイラーとポーランド産ターキーの「せせり」を紹介。ブラジル産ブロイラーの「せせり」には①手作業で加工しているため、商品の形状が整っており、歩留まりが良い②コリコリとした食感③脂がのっており、塩コショウのみでもおいしい(国産の代替が可能)――の特徴がある。ポーランド産ターキーの「せせり」はブラジル産よりも安価で、赤身率が高くてヘルシーとのこと。このほか夾雑物を除去したブラジル産ブロイラーのもも肉や、タイ産合鴨(もも肉、むね肉、レッグ・スリット入り、レッグ・サイ骨抜き)なども展示した。
加工品エリアでは、CPF(チャロン・ポカパンフーズ)で製造したタイ産鶏肉加工品「若鶏唐揚げ」「鶏天」「鶏モモあぶり焼き」「のり巻きチキン」「国産若鶏業務用フランク」「骨なしフライドチキン」「チキンナゲット」「鶏竜田揚げ」「手羽先ピリ辛」を展示。リニューアルした「チキンナゲット」は2度揚げし、油で揚げたての色目のまま凍結した。
国産の鶏肉と野菜を使った「鶏生だんご」(プレーン、もち入り、生姜柚子風味、合鴨入り)もリニューアルし、舌触りを良くして肉感を高めたことをPR。国産鶏肉を使用した「コクうまソースチキンカツ」(オタフクソース使用)と「チキボール」(チーズとほうれん草、マヨネーズ風ソース)も紹介した。
焼肉エリアでは、国産鶏肉の肩小肉、せせりを焼き商材として展示。外食エリアでは、シニアマーケット向け「ソフト食の肉(とり)」などの商品を紹介した。
展示会場であいさつした中津濵会長兼社長は、昨年6月に創業70周年を迎えたことについて謝意を表し、「今年はTPP11や日欧EPAの発効によって、輸入食肉や輸入加工品が入りやすい環境になることは間違いない。消費税の増税や少子化・高齢化、労働力の不足、物流問題など、業界が大きく変わるターニングポイントであるし、わが社はこれを機会に飛躍するチャンスをいただいたとも捉えている。わが社も大きく変わるべく、国内では省人化・省力化、販売拠点と加工拠点の強化・増強を積極的に進める。海外では食品の調達の強化、輸出を含めた販売拠点の強化に取り組み、国内・海外ともに戦略的に進めていきたい」などと述べた。