採卵養鶏は赤字、ブロイラー養鶏は黒字 平成30年法人経営
農林水産省が12月6日に公表した農業経営統計調査「平成30年営農類型型別経営統計からみた1農業経営体当たりの経営状況(推計)」(本紙1月5日号では個別経営の経営収支を中心に既報)では、1経営体当たりの採卵養鶏(65経営体平均)の農業粗収益は前年比9.2%減の2億5733万1000円、農業経営費は5.5%減の2億4951万7000円、農業所得は59.4%減の781万4000円。ブロイラー養鶏(57経営体平均)の農業粗収益は4.5%増の1億5299万5000円、農業経営費は3.7%増の1億3777万1000円、農業所得は12.6%増の1522万4000円となった(表1、平成30年営農類型別経営統計からみた1農業経営体当たりの経営状況)。
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同日に公表した「平成30年組織法人経営の経営収支」(調査対象は個別経営体以外で法人化している農事組合法人と会社組織)によると、1経営体当たりの採卵養鶏(15経営体平均)とブロイラー養鶏(8経営体平均)の概要は次の通り(表2、平成30年組織法人経営の経営収支の概要)。
1経営体当たりの採卵養鶏の農業粗収益は前年比9.3%減の6億377万4000円、農業経営費は6.8%減の5億8844万8000円、農業所得は同55.5%減の1532万6000円。月平均採卵鶏飼養羽数は7.5%増の17万5620羽、農業投下労働時間は同10.4%減の4万5968時間。
農業経営費(5億8844万8000円)を月平均採卵鶏飼養羽数(17万5620羽)で割った1羽当たりの生産コストは3351円。鶏卵生産量(3213.472トン)で割った鶏卵1キロ当たりの生産コストは183円12銭となった。
1経営体当たりのブロイラー養鶏の農業粗収益は前年比3.4%増の2億6869万2000円、農業経営費は5.0%増の2億4765万7000円、農業所得は同12.0%減の2103万5000円。ブロイラー販売羽数は1.6%増の60万1590羽、農業投下労働時間は1.5%減の1万477時間。
農業経営費(2億4765万7000円)をブロイラー販売羽数(60万1590羽)で割った1羽当たりの生産コストは411円67銭。これを平成30年の食鳥流通統計のブロイラー生体重2.973キロで割った生体1キロ当たりの生産コストは138円46銭となった。