全検査羽数は2.0%増 令和元年度食鳥検査
処理禁止の多い要因 削痩・発育不良など
厚生労働省が公表した令和元年度乳肉関係統計資料によると、令和元年度の食鳥検査羽数の合計は前年度比2.0%増の8億1413万7046羽であった。このうち、ブロイラーは2.5%増の7億2976万6294羽、成鶏は2.3%減の8393万1456羽、アヒルは1.2%増の43万9296羽、七面鳥は0羽(前年度0羽)。
ブロイラーの検査羽数の上位県は、①鹿児島県1億4892万7662羽(前年度比2.4%増、全体の20.4%)②宮崎県1億4019万1522羽(同2.5%増、同19.2%)③岩手県1億1527万5343羽(同3.1%増、同15.8%)④青森県5737万938羽(同3.6%増、同7.9%)⑤北海道3860万4579羽(同1.6%増、同5.3%)。上位3県で全体の55.4%(前年度55.3%)を占めた。
ブロイラーの食鳥検査による処理禁止は前年度比3.4%減の272万2719羽、全部廃棄は0.4%増の686万5555羽、一部廃棄は6.9%増の1620万7905羽。
ブロイラーの処理禁止の要因は、削痩・発育不良が51.6%で最も多く、次いで腹水症19.5%、変性14.1%、炎症5.7%、放血不良5.4%。全部廃棄では大腸菌症が51.4%が最も多く、次いで腹水症14.4%、炎症12.0%、変性8.8%、削痩・発育不良6.7%。一部廃棄では炎症が86.8%で最も多く、次いで出血8.4%、変性3.9%であった。
成鶏の検査羽数の上位県は、①茨城県1960万6756羽(前年度比5.7%減、全体の23.4%)②鹿児島県1319万8599羽(同2.3%減、同15.7%)③群馬県808万7887羽(同8.2%増、同9.6%)④愛知県793万1167羽(同7.1%減、同9.4%)⑤青森県670万5058羽(同2.8%増、同8.0%)。上位3県で全体の48.7%(前年度49.9%)を占めた。
成鶏の食鳥検査による処理禁止は前年度比28.4%増の129万218羽、全部廃棄は10.4%増の61万8099羽、一部廃棄は11.5%減の48万5932羽。
成鶏の処理禁止の要因は、削痩・発育不良が65.3%で最も多く、次いで放血不良11.8%、腹水症11.6%、炎症3.6%。全部廃棄では腫瘍が24.2%が最も多く、次いで炎症22.2%、腹水症14.8%、削痩・発育不良9.7%。一部廃棄では炎症が46.6%が最も多く、次いで出血19.3%、外傷9.0%、腫瘍8.6%であった。
食鳥処理場数は、大規模食鳥処理場が前年度比5か所減の139か所、年間処理羽数30万羽以下の認定小規模食鳥処理場が90か所減の1581か所となっている。