カスタキサンチンが飼料添加物に指定 カロフィルレッド新発売

ロシュ・ビタミン・ジャパン(株)アニマル・ニュートリッション部(東京都大田区大森北1―6―8)は、このほどカンタキサンチン10%製剤『カロフィルレッド』を飼料添加物として発売した。
ロシュ社が提供しているカンタキサンチンの主な特長は、(1)ISO9002の厳密な管理の下で製造される、確かな安全性と優れた品質効果を持った純粋なカンタキサンチン製剤(2)飼料中での安定性に優れ、均一な卵黄色をもたらす(3)他の赤色系色素と比較して、加工・加熱時における卵黄色の色落ちを最低限に抑えることができる――など。
新製品について、同社は次のように説明している。
4月25日付の官報にカンタキサンチンを飼料添加物として指定する旨の省令が収載されたことに伴って、飼料および飼料添加物の成分規格等に関する省令の一部が改正され、未指定品目であったカンタキサンチンが、「飼料の栄養成分その他の有効成分の補給」の欄に位置付けられ、対象動物は鶏、ギンザケおよびニジマスとなった。
カンタキサンチンは、β―カロチンやアスタキサンチン、ルテインと同じく、カルテノイドの1つとして分類されており、イギリス、アメリカ、オーストラリアなど60か国以上の国々で飼料添加物もしくは食品添加物として指定され、主に赤色系色素として採卵鶏やブロイラー飼料に長年にわたって使用されている。
同時に、FAO/WHOの食品添加物合同専門家委員会(JECFA)で95年に最終的な安全性評価を終え、極めて安全性が高いといえるA1ランクに分類されているほか、EUの食品科学委員会やイギリスの食品諮問委員会も同様の結論を示すなど、主だった国際機関で評価を得ている。
カンタキサンチンは、主にヨーロッパで好まれている食用キノコ(アンズタケの一種)の中に含まれていることが発見されて以来、海藻や甲殻類、サケやマスなどの魚類、高等植物に至るまで、幅広く自然界に存在していることが知られている。
また、赤色系色素であるのと同時に、ビタミンA前駆物質(プロビタミンA)効果、家禽における卵重、産卵率、受精率、孵化率などの生産成績改善やヒナの免疫賦活作用に関与し、カンタキサンチン自体としての抗酸化機能および悪性黒色腫瘍(メラノーマ)などの発現抑制作用が研究報告として示されている。
詳細は、同社アニマル・ニュートリッション部(電03・5763・4111)へ。

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