ヨシダエルシスがグッドカンパニー大賞グランプリに輝く
(公社)中小企業研究センターが、全国の中小企業の中から経済的・社会的に優れた成果を挙げている顕彰する第52回「グッドカンパニー大賞」の表彰式が2月4日、東京・千代田区の経団連ホールで開かれ、〝グランプリ〟に輝いたヨシダエルシス㈱(和歌山県)、㈱シノテスト(東京都)の2社のほか、優秀企業賞8社、特別賞5社、新技術事業化推進賞1社がそれぞれ表彰された。
ッドカンパニー大賞の選考は、経済産業省、文部科学省、商工会と中小企業投資育成会社の推薦をもとに選ばれるもので、1967年の創設以来、表彰企業は延べ約680社に上り、多くの企業がわが国の有力な企業に成長している。
今回、グランプリを受賞したヨシダエルシス㈱(吉田卓司社長ー本社・和歌山県御坊市藤田町吉田155)は、1946年に採卵養鶏業を創業し、52年に孵化業務を開始。58年には日本で初めて配餌方式による手押し給餌機を開発した。60年に吉田式給餌機製作所を設立し、養鶏機具専門メーカーとして本格的にスタート。65年に法人化し、84年に吉田擴氏(現会長)が社長に就き、87年には本社新工場が竣工。
常に「鶏との対話」を欠かさず、自動給餌装置、自動除糞装置、自動集卵装置など、養鶏関連の数々の自動化機器を開発し、それらを組み合わせて、全自動養鶏システムへと発展させた。この「ヨシダ式全自動養鶏システム」は全国に拡大し、国産採卵養鶏機器のトップメーカーとなった。会社設立50周年の2015年からは、吉田卓司現社長が指揮を取り、さらなる精密養鶏を実現するために、鶏舎建設と養鶏システムなどの内部設備を一括受注する総合プラント会社として、鶏糞処理施設や鶏卵GPセンター、大型倉庫、物流センターなどの建設受注を大きく伸ばしている。
創業者(吉田八五郎氏)の「養鶏業を盛んにしたい。そのためには作業の省力化、機械化以外にない」との信念に基づき、長年蓄積されたノウハウを生かし、設計から施工まで養鶏に関する最適なシステムの実現を通じて、日本の養鶏の生産性向上に大きく貢献し、国産鶏卵の安定供給を支えてきたことが高く評価されたもの。
2月4日の表彰式でグランプリを手にした吉田社長は、「今回の受賞は、日本の養鶏業のお役に立ちたいとの会社の信念に基づき、お客様の希望と鶏にとって優しい環境を作るために創意工夫と改善に取り組んできたことが、総合的に評価されたものと嬉しく思います。これも、日頃の皆様方のご支援とご愛顧の賜物と社員一同、深く感謝いたしております。これからも、日本の養鶏産業の皆様のご期待に応えられるよう、一層の技術の向上と生産性を高め、より高品質な製品開発に努めてまいります。今後も変わらぬご支援、ご指導をお願いします」と喜びを語った。