TPP、鶏卵の関税維持を 強力な農政活動で要求実現へ

(一社)日本鶏卵生産者協会(JEPA)は10月23日、都内のホテルでTPP(環太平洋経済連携協定)交渉における鶏卵の関税維持と、平成26年度経営安定対策の拡充強化を図るための緊急「大規模生産者会議」を開き、大規模生産者がJEPAの農政活動を支援していくことを確認した。

JEPAは9月13日にも鶏卵生産者集会を開催し、TPP交渉における『現行関税の維持と卵の生食文化の維持』を政府・与党に強く訴えることと、補正予算を含む平成26年度予算で、鶏卵生産者経営安定対策事業を、真に生産者の経営安定に役立つ仕組みに見直し、法制化を実現することを確認。執行部を中心にTPP交渉会議へ参加し情報収集を図るとともに、政府与党への働きかけを強めていた。こうした農政活動(ロビイスト活動)の結果、最近、自民党の西川公也TPP対策委員長の「重要5項目に含まれない鶏卵や鶏肉、合板、水産品も関税維持を目指すよう政府に求めている」などの発言にみられるように、養鶏産業の重要性が理解されつつある。
JEPAでは、TPP交渉が年内妥結に向けて急速に進んでいるため、改めて鶏卵業界の立場を政府・与党に理解してもらうことと、要求の実現のためには、特に業界をリードする大規模生産者が協力して動くことで、業界の結束力も強まることから大規模生産者集会を開催したもの。
冒頭あいさつした緒方忠浩会長代表は、TPP交渉や26年度鶏卵生産者経営安定対策事業の見直し動向などの概要を説明するとともに、「我々の要望実現のためには、特に28名の養鶏議員連盟の先生方の理解・支援が極めて重要になる」と強調し、そのための大規模層の協力を要請した。
梅原宏保副代表は、昭和50年から平成に入っての養鶏動向にふれ、「特に最近は、エサ高の卵価安が続き、儲かる正常な業界になっていないし、金融機関からの信用もなくなってきている」などと指摘。正常な儲かる業界にするためには(1)最低でも年平均200円卵価を確保し、後継者も希望の持てる業界にする(2)そのためには大手生産者のリーダーシップが不可欠(3)強力な政治力で行政的な諸制度を充実させる(4)業界組織の執行部を大中小全員の結束・協力で支援する――ことが重要だと訴えた。
当面の養鶏情勢と鶏卵生産者経営安定対策、TPPの問題点と養鶏業界の立場などについて、島田英幸専務理事が説明した。
出席者からは、「一部の人がいつまでも多大な負担と努力を払うような体制では活動できない。公平に活動費を集められるように考えるべき」「エサが上がれば卵価も上がり、下がれば下がる正常な業界に、一人ひとりが応分の協力をしていくのは当たり前」などの意見が出された。
(社)日本養鶏協会の竹下正幸会長は「生産者のロビイスト活動で経営安定対策事業に52億円の予算がついたが、まだ他畜種に比べると少ない。今年2月の補正予算でも鶏卵関係はゼロであった。さらにTPPの重要5項目の中に鶏卵が入っていなかったことも、すべては鶏卵生産者の経営安定のための法制化がなかったためと思われる。ぜひ養鶏議員連盟の先生方の力を借りて法案を通していただき、地域に根ざした安定した養鶏産業を確立する必要がある。そのためにも特に大規模の生産者の協力をいただきたい」とした。
【日本鶏卵生産者協会の大規模生産者会議】