12月の卵価、期待はずれ 4か月連続の前年割れ相場に

鶏卵価格は、9月以降3か月連続で前年同月をを下回って推移している。鳥インフルエンザ(AI)や東日本大震災で減少していた国内の生産量が回復し、輸入も乾燥卵や殻付卵を中心に増加している一方、消費は節約志向が続いているためだ。12月についても「200円乗せは無理」「200円台は年末の一瞬」などの見方が多く、月間平均では4か月連続の前年同月割れになるのは確実。

11月の平均価格(M加重)は東京、名古屋が194円、大阪、福岡が184円で、いずれも前年同月を下回った。生産量の回復や輸入卵の増加のほか、天候も比較的暖かく、鍋物需要などが低調だったことが影響したとみられる。
値動きも、11月8日に東京が5円上げて195円、名古屋は9日に5円上げて195円、大阪、福岡は9日に各5円上げたものの185円止まりでしばらくもち合い状態が続き、30日にようやく各5円上げて190円とした。この間、荷余りとなった卵の二重価格の指摘も各地で聞かれた。
特に今年は、東日本大震災後に一時的な鶏卵の供給不足が生じたため、加工卵の需要先である製菓・製パンなどの食品業界が輸入卵の確保を後押し。輸入殻付卵で加工した液卵や輸入乾燥卵の在庫も潤沢であったため、例年であれば、年末用に手当てする加工筋の買いが止まったことも価格が低調に推移した大きな要因となっている。
12月に入っても、各産地から不足感が出てきたとか、首都圏や関西の流通業者から売れ行きが好転してきたとかの声はあまり聞かれない。一気に寒くなってきたことなどから、200円台乗せを期待したいところだが、「乗せても一瞬」との見方が多く、来年の初市相場がどこまで落ちるか、と心配する声が早くも出ている。

5か月間の補てん総額約60億円国庫補助は約15億円

(社)日本養鶏協会が事業実施主体となって今年度からスタートした「鶏卵生産者経営安定対策事業」の『鶏卵価格差補てん事業』は、6月から10月までの5か月間、183円の基準価格を下回る卵価(月間の標準取引価格)が続いたため、補てん総額は、日本養鶏協会と承認法人の全日本基金、全国基金を含めて約60億円となった。内訳は生産者積立金分が約45億円、国からの補助金分が約15億円。

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