日本は340個で2位 1人当たり鶏卵消費量 2020年の各国データ(IEC報告)

前年より2個増加

国際鶏卵委員会(IEC)は、各国のレポーターが報告した2020年次の統計数値をまとめて会員向けに公表した。概要を順次掲載する。今回は鶏卵消費量。

鶏卵消費量

各国の2020年の年間1人当たり鶏卵消費量(殻付換算、家庭・業務・外食を含む)を、本紙で集計してまとめたものが表「主要国の1人当たり鶏卵消費量」。

1位はメキシコの380個(前年比8個増)、2位が日本の340個(2個増)、3位がコロンビアの325個(33個増)。

4位はアルゼンチンの305個(20個増)、5位は中国の298個(5個増)、6位は米国の287個(6個減)、7位はロシアの279個(27個減)、8位は韓国の270個(前年と同じ)、9位はカザフスタンとグアテマラの266個。

メキシコやコロンビア、アルゼンチン、ブラジル、ペルーなど中南米の国々では、大幅な増加がみられた一方、米国は減少した。

今回初めて報告があったグアテマラは、同国のIEC代表が今春のIEC国別近況報告で、新型コロナウイルス感染症の影響で「店じまいが相次ぐ」など「ひどい状況下」となった一方、「卵がトイレットペーパーに次いで重要な品物となった」と報告しており、中南米各国では経済が悪化する中、最も安価で入手しやすいたんぱく質や微量栄養素の補給源として卵の重要性が増し、消費量が増えた可能性がある。コロンビアは近年、業界団体が卵の栄養価の高さや魅力を積極的に啓発する活動を行なっており、その効果もあって消費量が急速に拡大している。

米国の減少については、各国と同様に家庭消費の増大があった一方、発展している外食産業が一時、閉鎖に近い状況に追い込まれたことから、鶏卵の外食・加工需要も大幅に低迷したため、米国農務省(USDA)も昨年の時点から前年比マイナスの予想を示していた。なお、米国は昨年、新型コロナウイルスの感染者の発生により食肉処理場が相次いで閉鎖されたことも報じられたが、同省による昨年の合計1人当たり食肉消費量は225ポンド(約102キロ)で、前年より0.4%増加している。

このほか、カナダは2個減、オーストラリアは2個増、ドイツは3個増、フランスは6個増、イランは19個増、スペインは11個減、英国は2個増、アイルランドは28個増などとなった。増加した国は23か国、減少した国は9か国。前年との比較が可能な33か国の合計消費量は、前年より129個(1か国平均3.9個)増加した。