運動前後の疲労回復『V!カステラ』開発 文明堂東京

オンラインショップで販売

㈱文明堂東京(宮﨑進司社長―本社・東京)は、運動前後の疲労回復などを目的とした〝スポーツ向けカステラ〟『V!カステラ』【写真上】を開発。5月6日から同社オンラインショップで販売を始めた。

アスリートの間では、トレーニング前後のエネルギー補給や集中力向上、疲労回復促進のための「補食」が重視されていることから、カステラの補食としての可能性に着目。新型コロナウイルス禍の影響もあってギフト需要も低迷する中、特に素早く吸収できるエネルギー源として同商品を開発したもの。

『V』は「Vitality(元気・持久力)」と「Victory(勝利)」、さらにカステラを新しい形に変えたことから「Variable(変容するもの)」の頭文字から取っている。

原材料は、同社のほかのカステラと同じ「卵」「砂糖」「小麦粉」「水あめ」「はちみつ」のみで、良質なアミノ酸などを含む卵の栄養がそのまま生かされている。栄養強化や品質保持のための添加物も使っていない。

ただし、通常は1切れ5.5~6センチメートルの高さのカステラを、特許出願中の独自製法で2.5センチメートルまで高さを抑え、食感を「ふんわり」から「ぎゅっとしっとり」に変化させた。これにより、試食調査で「水分を摂取しなくても食べられる」という評価も得るなど、スポーツをする人がいつでも手軽に食べられる製品に仕上げた。1本で熱量150キロカロリー、たんぱく質3.2グラムが摂取できる。1箱10個入りで2000円。

伝統的なふわふわのカステラを変化させたことで、職人からは厳しい評価を受けたが、オンラインショップでは5月10日午前までの5日間弱で1万6560本(1656セット)を売り上げた。開発中はプロアスリートの協力を得て、北極圏徒歩遠征にも試作品を提供。極地でも凍らず、「栄養的にも優れた行動食だった」「歩き疲れたときの甘いカステラが本当においしかった」などの評価を得たとのことだ。