鶏卵相場ようやく上昇 成鶏更新・空舎延長事業の発動停止
低迷していた鶏卵相場がようやく動き出した。7月から8月にかけての全国的な猛暑により、産卵率や個卵重の低下からサイズ間調整が進み、相場は大玉高、小玉安で推移したが、Mサイズは1か月近く動きがなく、8月後半に入ってようやく上昇し、東京は23日に3円、28日に5円値上がりして163円、大阪は22日に5円、29日には3円値上がりして163円をつけた。
5月21日に発動した(社)日本養鶏協会の鶏卵生産者経営安定対策事業の『成鶏更新・空舎延長事業』は、8月22日に標準取引価格が安定基準価格(158円)を上回る160円となったため、21日付で発動を停止した。
この事業は、参加を表明した生産者が、発動期間内に鶏舎から成鶏を出荷し、ひなを再導入するまでに60日以上の空舎期間を設けると、成鶏飼養規模が10万羽未満の生産者には1羽200円、10万羽以上の生産者には1羽150円の淘汰奨励金が交付されるほか、成鶏を処理した食鳥処理場にも、処理羽数1羽当たり17.4円の協力金が国庫から交付されるもの。
8月24日現在の参加者は、10万羽以上が84戸・125鶏舎・279万3000羽、10万羽未満が80戸・114鶏舎・62万4000羽の計341万7000羽で、参加通知書での報告羽数を合わせると約390万羽になるとみられている。