配合飼料に放射性セシウムの暫定許容値 1キログラム中300ベクレル
農林水産省は8月1日、東京電力の福島第1原子力発電所の事故に対応し、放射性セシウムを含む飼料や、肥料・土壌改良資材・培土の暫定許容値を設定した。
配合飼料や混合飼料については、1キログラム当たり300ベクレル。農水省は、配合飼料などは、輸入された原料や、これらの原料を加工したものを主体に製造されているため、適切に管理されている限り、放射性物質に曝露されることはないが、今後、23年産の飼料用米、米ぬか、ふすま、などが配合飼料などの原料として利用される可能性があることから、リスク管理として定めたもの。
また、各飼料製造団体に対し、有害物質混入防止害ドラインや、国と県の国産飼料原料のモニタリングデータなどを活用し、配合飼料の放射性セシウムが暫定規制値を下回るよう、適切な管理を求めた。
肥料・土壌改良資材・培土については、原発周辺県で収集された動植物性堆肥原料が放射性セシウムに汚染され、これらを原料として生産された堆肥が高濃度の放射性セシウムを含有する可能性があるため、肥料などを長期間施用しても、原発事故前の農地土壌の放射性セシウム濃度の範囲内に収まる水準として、1キログラム当たり400ベクレルの暫定許容値を定めたもの。
放射性セシウムの検査方法や、許容値を上回った肥料などの処分方法は今後詰めていく。